SOUNDPEATS Breezy レビュー オープンイヤーイヤホンコスパ№1登場!? ただし気になる点も

イヤホン
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概要

今回はSOUNDPEATSより新しく発売された完全ワイヤレスオープンイヤーイヤホン
『SOUNDPEATS Breezy』をレビューしていきます。

提供:SOUNDPEATS

参考価格:¥6,680

スペック・製品仕様

項目内容
Bluetooth仕様
Bluetoothバージョン5.4
対応プロファイルA2DP 1.4, AVRCP 1.6.2, HFP 1.8, SPP 1.2.4
対応コーデックAAC, SBC
通信範囲10m
基本仕様
本体寸法 (LWH)82.6254.0627.43mm (ケース込み)
重量約16.86g (イヤホン片側)、約103g (充電ケース+イヤホン両側)
防水規格IPX4
バッテリー
バッテリー容量500mAh (ケース)、54mAh*2 (イヤホン)
最大再生時間約10時間
充電ケース併用時の再生時間約40時間
イヤホン充電時間2時間
充電ポートType-C

内容物

  • SOUNDPEATS Breezy+充電ケース
  • TYPE-C充電ケーブル
  • 取扱説明書
  • アプリガイド
  • PEATS君のステッカー

外観

ケースはオープンイヤーで最も良く見る楕円型。
指紋の目立ちにくいマット仕上げで、ケース上蓋にはサウンドピーツのSがあしらってある。
Sの部分は写真だと伝わりづらいがストーンホログラム加工?になっており光の加減でキラキラして高級感を醸し出している。サウンドピーツはこの価格帯でデザインやケースにも拘っているのが良い。

背面にはUSB-C充電口。

オープンイヤーイヤホンは一般的なワイヤレスイヤホンと比べるとケースが大きい事がネックなのだが、Breezyの充電ケースはかなりコンパクト。

蓋を開けるとこんな感じ。極限まで余分なスペースが無い。
イヤーフック部分の先端が重なっているのがお分かりいただけるだろうか。
重ねる事によってスペースを最小限に抑え小型化を図っているのだろう。
単純な工夫だが、思いつきそうで意外と思いつかなかった工夫ではないだろうか。

ケース前面にはインジケータ、内部にはペアリングリセットボタン。
本体はイヤホンは角度が付いて大きくせり出しているので取り出しやすい。

本体はこんな感じ。
プレート部分はケースの装飾部分と同じくストーンホログラム加工がされていて高級感がある、
イヤーフックは柔軟性があり長め。

内側はこんな感じ。

実はこのイヤーフック、ここから

ここまで可動する調整可能なギミックを搭載している。
動かすとカチカチッと、歯車がかみ合うような緩めのクリック感がある。
他ブランドのフラッグシップモデルではたまに見かけるが、この価格帯で調整可能なモデルは現状ほぼ無いのではないだろうか。

完全ワイヤレスのオープンイヤーイヤホンはこれまでレビューしてきた経験上大体片側10g前後が標準的なイメージがあるが、本体片側約8.4gとオープンイヤーイヤホンの中では軽い。

ケース込みで62.3gと、ケース込みでも軽い印象。

アプリについて

専用アプリは数機種前から切り替わった現行の『PEATS Audio』

この欄ではタッチコントロール無効、ゲームモード、コントロールカスタマイズ、ダイナミックEQ機能が使用可能。機能もかなり充実している。この価格帯でムービーモードに対応しているのは結構珍しいのではないだろうか。ダイナミックEQが通常のイコライザーと分かれているのも気になる。ダイナミックEQは所謂BASSブーストなのだが、デフォルトでONになっている仕様。

画面右上のメニュータブからこれらの機能を展開可能。
音声ガイダンスの言語選択や、ボリューム調整までできる充実ぶり。

初期設定のコントロールはこのようになっていて、ここから好みにカスタマイズ可能。
始めから欲しい操作はほぼ割り当てられているのでコントロール自体はいじらなくても不便は無い。
自分の押しやすいように割り当てる用。

イコライザータブでは使用者に合わせたEQを半自動作成する適応型EQ、調整済みでお手軽に使えるプリセット、自分で調整可能なカスタムEQとこちらも充実している。

使用した感想

装着感

まるで装着していないかのような軽やかな装着感。重さは全く感じない。
イヤーフックが長めなので重さが分散し安定する。眼鏡との併用も可能。

角度が調整可能なので、ベストポジションにスピーカー部分を持ってくる事ができる。
調整できないオープンイヤーだとどうしても個人差で丁度良い位置にスピーカー部が来ない人も出てくるので、調整可能だと殆どの人がベストなサウンド体験ができるのが強み。

音質について
AndroidにてAAC接続で使用した感想です。
初期設定でダイナミックEQがONになっているので、まずはOFFにして聞いてみました。

まず一聴して驚いたのが、デフォルトチューニングがかなり振り切っていること。
かなりドライな音で、好みは分かれるだろう。少し大げさだがラジオのスピーカーから聴いているような、そんなイメージ。中域が結構出ているバランスで、ボーカルも近い。デフォルトだと低域はあまり出ない。サウンドステージは縦も横も結構広い。分離感・定位感がかなり良く、デフォルトチューニングというより空間オーディオを適用しているようなサウンドステージ。

かなり攻めたチューニングだな~と思いながら今度はムービーモードをONにして聴いてみると、逆にナチュラル寄りのバランスとサウンドステージになった。音の輪郭も丸くなり、カナル型やインナーイヤー型に近いサウンドステージとナチュラル寄りの聴きやすいサウンドになったので、好みもあるだろうが音楽はムービーモードで聴いた方が聴きやすいだろう。逆に映画やドラマ等はムービーモードをOFFにして、ダイナミックEQをONにすると最も相性が良く、臨場感あるサウンドを楽しめる。

以前他ブランドのオープンイヤーイヤホンでも同様の現象があったので、恐らく『カナル型・インナーイヤー型を想定して作られた空間オーディオやムービーモードのチューニングなので、オープンイヤーで適用すると意図したサウンドステージにならない』という事だと思う。多分。

ダイナミックEQをONにすると密閉型ほどではないにしろ低域が結構出るようになり、ノリの良いサウンドを楽しむ事ができる。デフォルトではONになっているので、低域を控えめにしたい場合はOFFにすると良いだろう。

決して聴けない音ではないのだが、音もサウンドステージも一般的なナチュラルとはかけ離れており癖はかなり強め。

その他のイコライザーについては少々問題があり、後ほど気になる点についてで触れようと思う。

通話音質について

イヤホンのマイクから録音して聞いてみた感想としては、マイクの感度が良く、普通のボリュームで喋っても結構な音量で拾ってくれていた。通話ノイキャンは結構効いているようで、真横で室内機を付けて録音したのだがしっかり減衰されていて殆ど聞こえなかった。

マルチポイントについて

Android2台に同時接続してみた。
切り替えレスポンスは約2秒程で、及第点と言ったところ。
先発デバイスを手動で停止せずとも後発デバイスを再生すれば自動で切り替わる優秀マルチポイント(使用デバイスにより挙動が異なる可能性有)

ゲームモードについて

遅延テスト動画で確認したところかなりの低遅延で肉眼では遅延がわからなかった。
競技シーンとかでなければFPSや音ゲーでも普通に使えそう。
因みにOFFでもそれなりに低遅延なので、殆どのコンテンツはOFFでも気にせず楽しめる。

気になった点について

まずデフォルトチューニングに癖があり、ムービーモードも意図したサウンドステージにならないので把握しておく必要がある。しかし、チューニングはイコライザで調整できるし、ムービーモードについては把握しておけば良いので大したことじゃない。

そう、これらは大したことじゃない。

問題はここからである。

アプリに接続して色々機能を試していると、急にイヤホンから『プツッ』と言う音がして、同時に音が全く聞こえなくなった。ペアリングし直してみても治らない。これは焦る。まさか壊れた?

結局何度ペアリングし直しても治らず、仕方なく専用アプリのメニューから初期化した。
すると治った。ホッとして再び機能をいじっていると安心も束の間。再び同じ現象に。
これを何度か繰り返す。

いやいや待ってくれよ、まさか不良個体じゃ、とテンション下がり気味だったが、
不具合が起きたタイミングにある共通点を発見した。

何度も音が出なくなっては初期化して、を繰り返していたのだが、
毎回専用アプリのイコライザタブを開いた瞬間に現象が発生していたのである。

それに気が付いてイコライザを開かずに使用していると現象が出なかったので、恐らくアプリのイコライザタブがきっかけになっていると思われる。

イヤホン側の不具合か…と専用アプリのレビュー欄を見漁っていると、同じような症状の書き込みが多々見受けられた。最近になって他機種でも同様の現象が多々発生しているようだ。

つまり、イヤホンでは無く、アプリ側の問題
どうやら直近のアプリアップデート後より発生している症状のようで、恐らくバグだろう。

Androidだけなのか、Appleデバイスもなのか、個体差なのかは不明。
ただ、同様の症状が多々見受けられたので少なくとも一定数は居そうだ。

この不具合のせいで実質イコライザー機能が使えない。
デフォルトチューニングが独特な事もあって、
音質に拘りが強い人にとってこれは死活問題になりうる。

幸い、アプリ側のバグであればアプリ側のアップデートで解消される可能性が高いので、永久的に不具合が残ったまま、という事は無いだろうが、いつ修正されるかはメーカーのやる気次第。
頼んだよ、サウンドピーツ。

ということで、使用デバイスや個体によっては一時的にイコライザー機能が使えない可能性があります。

総評

音質についてはやや癖があるが、小型・軽量でイヤーフックの調整ギミック搭載。マルチポイント対応。ゲームモードやムービーモード搭載。音声ガイダンスもいじれる。本体とケースのデザインも高級感がある。と、これで7000円未満は正直価格破壊と言っていいコストパフォーマンスで、ミドル帯・ハイエンド帯で展開している他ブランドのオープンイヤーが売れなくなるのではないか、と言うぐらいに素晴らしいと思った。現状コスパナンバーワンの完全ワイヤレスオープンイヤー型と言っていい。

しかし、イコライザータブを開くと初期化しないと治らないバグが発生する(全ユーザーが同条件で同現象が発生するとは限りません)点はかなり面倒で、イコライザーも実質封印されているのでアプリが更新されてバグが解消されてようやく最強になる。といった感じ。

現状でもイコライザタブを開かなければ現象は出ないので、把握して使用すれば普通に使う事は可能。
装着感・機能性・デザインとバグ以外は本当に素晴らしいので、長時間作業やスポーツ、ワークアウト等幅広いジャンルでながら聴きイヤホンとしてかなりおすすめです。

現状イコライザーを使いたい人はバグが解消されるまで待つか、我慢する必要があります。
イコライザーを使わない人は普通に使えます。

バグさえ解消されれば(発生しなければ)間違いなく現状コスパ最強のオープンイヤーイヤホンです。

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