Redmi Buds 6 Pro レビュー 1万未満最強クラスのノイキャン搭載ワイヤレスイヤホン 5 Pro やEarFun Air Pro 4と違いを比較

イヤホン
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概要

今回はXiaomiより発売の完全ワイヤレスイヤホン『Redmi Buds 6 Pro』(スペースブラック)を特別にお貸し頂いたので同ブランドの前ナンバリング『Redmi Buds 5 Pro』からの進化点やと同価格帯のライバルと言える『EarFun Air Pro 4』と違いを比較していきながらレビューしていきたいと思います。

動画版レビューはこちら↓

スペック・製品仕様

項目Redmi Buds 6 ProRedmi Buds 5 ProEarFun Air Pro 4
Bluetooth5.35.35.4
ドライバー同軸トリプルドライバー (11mm + 6.7mm ツイーター×2)同軸デュアルドライバー (11mm + 10mm 圧電セラミックツイーター)10mm ダイナミックドライバー
対応コーデックSBC, AAC, LDACSBC, AAC, LDAC, LC3SBC, AAC, LDAC, LC3,
aptX Lossless,
aptX Adaptive
ノイズキャンセリング◯ (-55dB)◯ (-52dB)◯ (-50dB)
再生時間 (ノイキャンOFF)本体:9.5時間 /
ケース込:36時間
本体:10時間 /
ケース込:38時間
本体:11時間 /
ケース込:52時間
急速充電5分で約2時間再生5分で約2時間再生10分で約2時間再生
充電方法USB Type-CUSB Type-CUSB Type-C
ワイヤレス充電
マルチポイント
外音取り込み
防水IP54IP54IPX5
自動装着検出
低遅延モード
空間オーディオ◯ (ヘッドトラッキング対応)
アプリ対応
イコライザー◯ (プリセット + カスタム)◯ (プリセット + カスタム)◯ (プリセット + カスタム)
マイク性能3マイク + AIノイズリダクション3マイク + AIノイズリダクション3マイク + AIノイズリダクション
Google Fast Pair
重量イヤホン片側:5.2g / ケース込み:46.5gイヤホン片側:5.1g / ケース込み:42.8gイヤホン片側:5.2g / ケース込み:56g
価格9,980 円9,980 円9,990 円

内容物

  • ワイヤレスイヤホン本体+充電ケース
  • イヤーピース3サイズ(1組は本体に装着済み)
  • 充電ケーブル
  • 説明書

外観

ケースはコロッとしていてワイヤレスイヤホンの中でも比較的コンパクトなサイズ感。
スペースブラックはマットメタリックなカラーリングで上品な印象。
前面にはインジケーター搭載。

背面にはブランドロゴ

底面にはUSB-C充電口とペアリングリセットボタン。

ケーズのサイズ感は前ナンバリング『Redmi Buds 5 Pro』とほぼ同じで握れるぐらいコンパクト。
完全に好みではありますがケースのデザインはレザーのようなテクスチャが施されていている前作のブラックの方が好みです。

蓋を開けるとこんな感じ。イヤホン本体が十分に飛び出しているので摘まみ出しやすい。
マグネットも強めでしっかり保持してくれます。

イヤホン本体は定番のスティックタイプ。
シェルはケースと同色で、スティック部分外側は鏡面仕上げ。

左:EarFun Air Pro 4 右:Redmi Buds 5 Pro

本体比較。スティックタイプなので形状に大きな差異は無い。

ノズルは前作同様楕円型かつ口径が大きく短い特殊形状なので一般的な丸形ノズル用のイヤーピースに交換する事不可能。ここは少し残念。

EarFun Air Pro 4は一般的な丸形の形状なのでイヤピのカスタム性はEarFun Air Pro 4に軍配が上がります。最もイヤピをカスタムして楽しむこちら側の人間なんて全体で見れば極一部なのでしょうが。

操作について

初期状態はこのような割り当てになっていて、専用アプリで自分好みにコントロールをカスタムする事ができます。

前作には無かったスワイプ操作が追加され、タップ操作と使い分ける事でより直感的に操作しやすくなりました。

専用アプリについて

専用アプリではノイキャン、外部音取り込みのモード切替の他、ノイキャン効力の調整も可能です。
個人に合わせた調整が可能なパーソナライズノイズキャンセルも搭載。

余談ですが現在期間限定でSpotifyとのキャンペーンを行っているらしく、Xiaomiの対象製品を購入するとSpotify Premiumが2か月間無料になるようです(加入経験のない方のみ対象)、Redmi Buds 6 Proは対象製品のようなのでこれまでにSpotify Premiumの経験が無い方は2か月無料で楽しめる特典付きです。
2か月が経過すると自動で通常料金に切り替わるようなのでその点は注意。

「ジェスチャー」はコントロールカスタマイズ機能で、自分が使いやすいように操作を割り当てる事が可能です。

「オーディオ効果」では3Ⅾオーディオ、個人に合わせて自動調整してくれるアダプティブサウンド、オーディオバランス機能を使用する事ができます。

イマーシブサウンドは標準の他4つの用途に合わせた項目が用意されていて、前作には無かったゲームとオーディオブックが追加されています。

更に、今作はヘッドトラッキング機能が追加され、映画やゲーム等でより臨場感のある体験ができるようになりました。

オーディオバランスでは低音増強、高音増強、音声増幅のプリセットの他、自分で調整可能なカスタムイコライザも用意されています。

イヤホンを探す機能も備えているので接続された状態であれば見失っても見つけやすくなります。

使用した感想

装着した見た目、装着感

すっぽりと耳の中に納まり、圧迫感は全く無く非常に快適。重さも平均的で全く気になりません。

どれもスティックタイプなので装着した見た目に特に差異はありません。

EarFun Air Pro 4のみ耳の中に入れるシェル部分がわずかに大きいので、私の耳(成人男性)だとかなりぴったりと密着する感じなので人によっては窮屈に感じる場合があるかもしれません。

音質について

AndroidにてLDAC接続で使用した感想です。

最近のワイヤレスイヤホンでは定番なデジタルミュージックと相性の良いシャキッとした寒色系の音ですが、音の粒子もかなり細かく滑らかさがあり刺さりません。高域・中域・低域のバランスは均等な印象で、ジャンルを問わずオールマイティに使えるサウンドだと思います。サウンドステージは狭すぎず広すぎずといった感じで特に変哲もないです。

前作Redmi Buds 5 Proと比較すると音のキレが増しており、個人的には前作より音質は向上しているように感じました。音の質感はEarFun Air Pro 4も近いですが、EarFun Air Pro 4は本作に比べ低域がやや強めな印象を受けました。好み次第かなと思います。

主な機能について

・アクティブノイズキャンセリングについて

1万円未満では現状トップクラスの強力さで、騒音のある環境でもしっかり減衰を感じる事ができ、電車内や屋外でも音楽や動画に没入する事ができました。
SONYのWF-1000XM5やAirpods Proには流石に一歩及びませんが価格を考えれば当然で、1万円未満という価格帯でここまで強力なのは本当にすごいと思います。

ただ、前作と比較して効力が強くなったかと言われると個人的にはあまり変わらないかなという印象で、Redmi Buds 5 Pro、EarFun Air Pro 4と横並びに感じます。1年ぶりのRedmi上位モデル後継機種なので、もう少し差が感じられるぐらい効力が上がっていてほしかったというのが正直なところ。
といってもRedmi Buds 5 Proの時点で効力は十分すぎるので、実用性に何ら不満はありません。

外音取込機能も非常に優秀で、イヤホンを装着していない状態のような違和感の無い自然な音が取り込む事が可能で、周りの音も聞こえやすいです。

・マルチポイント機能について

Android2台に同時接続して試してみました。
先発デバイス再生中に後発デバイスを割り込める優秀タイプのマルチポイントで、切替レスポンスも1秒未満とかなり早く優秀です。前作も優秀でしたがわずかに今作の方が早いと思います。EarFun Air Pro 4と比較するとレスポンスの観点では本機の方が優れていますが、EarFun Air Pro 4は専用アプリから接続デバイスを可視化して接続/解除を簡単に管理できるので沢山のデバイスに接続する人はEarFun Air Pro 4の方が使いやすいかなと思います。普段接続するデバイスが2台程度なら本機の方が良いと思います。

3Ⅾオーディオ機能について

標準を含め5つのイコライザから選択できますが、音楽は前後と上下の広がりが増したり、動画は空間の広がりに加え低域の臨場感が増したり、今回追加されたゲームモードは空間の立体感は出しながらも声の余韻を抑えて音を聞き取りやすくしていたり等効果がしっかりと差別化されていて良いと思います。
そしてヘッドトラッキングモードもクオリティが高く、頭の動きに合わせてしっかりと定位を保持してくれます。映画やライブ音源、ゲームでは特に相性が良いです。

気になった点

3Ⅾオーディオ機能について

LDACと3Ⅾオーディオ機能は併用不可なので、LDACをONにしていると3Ⅾオーディオは適用されません。ここまでは他のワイヤレスイヤホンでも大体同じ仕様なのですが、ここからが勘違いが起きやすい落とし穴があります。そして、これに気付けないと用途によってはかなり損をしてしまいます。それは、LDAC適用時も専用アプリの3Ⅾオーディオ機能のトグルスイッチを動かせてしまい、音質も多少変化する事です。

他ブランドの同様の機能を搭載した製品の多くは、LDAC適用時は3Ⅾオーディオのトグルスイッチが動かせない仕様だったり、ポップアップで警告がでる場合が殆どですが、こちらはLDAC適用時にトグルスイッチを動かせてしまうので”3Ⅾオーディオが使用できているという勘違い“が非常に起こりやすい上、本来適用されないはずなのに何故か音質にも変化があるので正常に適用できていない事にかなり気付きにくく、そのまま使ってしまう人がいてもおかしくありません。因みに、SBCやAACで3Ⅾオーディオを使用した場合はしっかり空間の広がりやヘッドトラッキング機能の効果を感じられ、品質も高いですが、LDACの状態で適用すると本来の3Ⅾオーディオの効果を薄めたようなわずかな音質の変化が感じられ、ヘッドトラッキング機能は正常に機能しませんでした。

なのでこれに気付けないと、かなり低クオリティの3Ⅾオーディオ機能と、効果の感じられないヘッドトラッキング機能という感想になってしまい、イヤホンの評価が大きく変わってしまいそうです。

実際、他の方のレビューや口コミを見ると、「3Ⅾオーディオの効果がわからない・あまり感じられない・控えめな効果」といった意見をちらほら見かけますが、恐らくLDACで3Ⅾオーディオを使用してしまっているのではないかなと思います。

ファームウェアアップデートやアプリ側のアップデートで改善できそうな部分なので、今後の更新に期待です。

ゲームモードについて

今作は3Ⅾオーディオ機能の中の選択肢として『ゲームモード』が追加されていますが、これは恐らくゲーム向けの3Ⅾ表現機能であって、他ブランドの所謂”低遅延モードとしてのゲームモード”ではありません。一応本機のゲームモードをONOFFで遅延テストしてみましたが、やはりほぼ違いはなかったので低遅延化する効果は無いものと思われます。最近では低遅延モードはどのワイヤレスイヤホンでもマストになってきている機能なので、ゲーム用途に使用を考えている方は注意が必要です。0.05秒~0.08秒程の極僅かな遅延なので、動画やカジュアルゲームぐらいなら全く問題無く楽しめるレベルではあります。

総評

今回比較した3機種で個人的に順位を付けるとしたらこんな感じ。

※個人の見解です1位2位3位
音質EarFun Air Pro 4
Redmi Buds 6 Pro
Redmi Buds 5 Pro
通話音質Redmi Buds 6 Pro
Redmi Buds 5 Pro
EarFun Air Pro 4
ノイキャン性能Redmi Buds 6 Pro
Redmi Buds 5 Pro
EarFun Air Pro 4
マルチポイント性能Redmi Buds 6 ProRedmi Buds 5 ProEarFun Air Pro 4
空間オーディオ性能Redmi Buds 6 ProRedmi Buds 5 Pro
ゲームへの適正EarFun Air Pro 4Redmi Buds 5 ProRedmi Buds 6 Pro
バッテリー・充電性能EarFun Air Pro 4Redmi Buds 5 ProRedmi Buds 6 Pro
アプリ機能の充実度EarFun Air Pro 4Redmi Buds 6 ProRedmi Buds 5 Pro

音質や各機能の性能にに関しては現状1万円未満トップクラスで、EarFun Air Pro 4と並ぶ素晴らしいコスパだと思います。

LDACにおける音質やノイキャン性能についてはあまり差が無いので、機能やコーデックの違いが差別化できる点かなと思います。

EarFun Air Pro 4と差別化できる点としては、こちらは3Ⅾオーディオ機能を搭載しているので、映画鑑賞やASMR・VR等と相性が良いです。あちらは非搭載です。逆にEarFun Air Pro 4はゲームモード(低遅延モード)を搭載していますがRedmi Buds 6 Proには低遅延モードが無く、僅かな遅延が差をつけるFPSや音ゲー、格ゲー等には使いにくいです。これらの事から動画コンテンツに使用する比重が高いならRedmi Buds 6 Proゲームに使用する比重が高いならEarFun Air Pro 4がおすすめです。

また、EarFun Air Pro 4はワイヤレス充電にも対応している為、ワイヤレス充電を使用する方はEarFun Air Pro 4がおすすめです。

Redmi Buds 5 Proはナンバリング上は1つ前のモデルという扱いですが、完全に下位互換、とい訳でも無く、音質やノイキャン性能に大きな差はありません。また、Redmi Buds 6 Proは非対応のLC3コーデックに対応している為差別化する事が出来、低遅延モードは搭載していませんがLE Audioによって低遅延化する事が出来るためこちらはゲーム用途でも使いやすいです。使用デバイスがLC3に対応していてLE Audioを使用したい場合はRedmi Buds 5 Proが選択肢となるでしょう。

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