Edifier LolliClip レビュー ANC・心拍測定・LDAC 新要素盛沢山の価格破壊イヤーカフイヤホン

イヤホン
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概要

今回はEdifierより発売のブランド初となるイヤーカフ型ワイヤレスイヤホン

『Edifier LolliClip』をレビューしていきます。

提供:Edifier

動画版はこちら↓

スペック・製品仕様

項目Edifier LolliClipEdifier R1SOUNDPEATS
UUイヤーカフイヤホン
SOUNDPEATS
CCイヤーカフイヤホン
HUAWEI FreeClip
ドライバー13mmダイナミックドライバー12mmダイナミックドライバー10.8mm ダイナミックドライバー12mm ダイナミックドライバー10.8mm ダイナミックドライバー
対応コーデックSBC / AAC/ LDACSBC / AACSBC / AACSBC / AACSBC / AAC / L2HC
Bluetoothバージョン5.45.45.45.45.3
連続再生時間(単体)約9時間 約7時間約8時間約6時間約8時間
連続再生時間(ケース込み) 約39時間約28時間約30時間約24時間約36時間
充電方式USB Type-CUSB Type-CUSB Type-CUSB Type-CUSB Type-C / ワイヤレス
急速充電対応(15分で最大3時間再生)対応(15分で最大2.5時間再生)対応(10分で最大2時間再生)対応(10分で最大2時間再生)対応(10分で最大3時間再生
防水性能(イヤホン本体)IP56IP55IPX5IPX5IP54
操作方式タッチセンサータッチセンサー物理ボタンタッチセンサータッチセンサー
Google Fast Pair××××
ANC
(アクティブノイズキャンセリング)
××××
マルチポイント
空間オーディオ
(ヘッドトラッキング対応)
×△(一部HUAWEI端末のみ)
低遅延モード
左右自動切替
排水機能××
重量(イヤホン片側)
※実測値
約7g約5.5g約4.8g約6.3g約5.5g
重量(ケース込み)
※実測値
約58.7g約55g約46.73g約47.3g約56.8g
価格16,980円8,980円6,180円7,280円27,800円

内容物

  • イヤホン本体+充電ケース
  • 充電ケーブル
  • 説明書類

外観

充電ケースは丸みのあるコロッとした卵のような形状で、
光沢のあるラグジュアリーなデザイン。指紋は結構目立ちます。

ケース前面にインジケーター。背面にはUSB-C充電口とブランドロゴ。

充電ケース右側面にペアリングリセットボタン搭載。

他ブランドのイヤーカフイヤホン充電ケースと比較するとこんな感じ。
手に収まるサイズ感ではあるもののこの中だとやや大きめか。

蓋を開けるとこんな感じ。イヤホン本体が並んで収納されている。
ブリッジ部分がせり出しているので取り出しやすい。

マグネットは強めでイヤホン本体のみ持ち上げてもケースから離れない。

HUAWEI FreeClip等と同様の左右自動切替機能が搭載されているので右耳に装着していた物を左側に、左側に装着していた物を右に収納しても次回使用時には左右が自動認識されます。

イヤホン本体はケース同様光沢のある質感。
イヤーカフイヤホンの出音部は球体状が殆どですが、LolliClipはハーフインナーイヤー型のような形状をしていて新鮮です。

背面にブランドロゴ。黒地にシルバーなので結構目立つ。

心拍・血中酸素測定機能搭載なので、耳後ろ側に来る部分の内側にはそれらを測定するためのセンサーが搭載されています。

ブリッジ部分は柔軟性があるので大体の耳型には合う仕様。

また、操作部は耳後ろでは無く、ブリッジ部分となっている。

イヤホン本体を他モデルと比較するとこんな感じ。
出音部の形状が異質な事がわかる。

本体片側の重量は約7gで他イヤーカフイヤホンとあまり変わらず、オープンイヤーイヤホンの中ではかなり軽い部類。

専用アプリについて

専用アプリではモード切替やイコライザー等定番機能に加え、イヤーカフイヤホンでは恐らく初となる心拍測定機能等多種多様な機能を使用する事ができます。

個人的には、LDACが適用されているとハイレゾオーディオアイコンが明るくなり、一目でわかる仕様はかなり良いと思いました。Androidバージョンによっては適用中のコーデックが設定項目で表示されない場合もあるので、今どのコーデックで接続できているのかわかりやすいのはユーザビリティが高いです。

イヤホン単体でもノイキャンのモード切替は可能ですが、アプリからも可能です。

イコライザーはプリセットが3種類用意されており、標準と合わせて4つのサウンドタイプを楽しむ事ができます。自分で細かくカスタマイズできるカスタムイコライザは非搭載。

サウンドモードは『音楽』『ゲーム』『空間オーディオ』の3つから選択可能で、
空間オーディオはなんとヘッドトラッキングにも対応しており、幅広いコンテンツで没入感を高める事ができます。頭の3Ⅾモデルが自分の頭に合わせて動き、視覚的にヘッドトラッキングがわかりやすいのも面白いです。

そして注目の健康機能は、『心拍数』と『血中酸素』を測定可能。

スタートボタンを押してリアルタイム計測する仕様で、残念ながらスマートウォッチのように自動で定期的に測定してくれる機能は現状ありません。

記録してグラフとして見返せる仕様ですが、現状手動計測しかできないので測定頻度を考えると健康管理としての恩恵は薄いのかなと思います。もしかしたら今後自動測定が可能になったり、今後自動測定できるモデルが発売される等するのかもしれません。


水滴除去機能を搭載しているので、濡らしてしまっても安心感があります。

コントロールカスタマイズでは2回タップ、3回タップの操作項目を左右毎に好きなものを割り当てる事が出来ます。サウンドモードを割り当てる事ができるので、ゲームモードや空間オーディオをタップ操作で切り替える事ができるのは大きいですね。空間オーディオとLDACは併用不可です。

LDACへの切替は『HDオーディオコーデック』から行う事ができます。
サンプリングレートを2種類から選択可能です。

タップ感度を15段階で調整可能です。初期設定では12ですが、12ではやや不安定なので最大の15がおすすめです。運動時用の感度設定も可能で、あえて感度を下げる事もできます。

装着検出機能も搭載。

マルチポイント機能はLDACとの併用が可能。LDAC適用時にマルチポイントをOFFにする必要が無いので基本的にはマルチポイントを適用したままで良く、いちいち切り替える煩わしさが無い点が良いです。

イヤホンからアラーム音を鳴らす『製品を探す』機能に加え、ユーザーメニュー欄から『製品の位置』機能を利用する事が出来、地図にイヤホンの位置を表示する事ができるのでどこかに置き忘れたり、紛失しても見つけやすいです。

『アナウンス音』ではタップした際の効果音とON/OFFと、音声ガイダンスのボリューム調整が可能です。

自動で電源OFFしてくれるタイマー機能も搭載しています。

また、専用アプリから再生中の音楽をコントロールする事ができるので、ミュージックアプリで一度音楽を再生した後は専用アプリを開いておけば曲のコントロールからアプリ機能まで一通りコントロールする事ができます。

使用した感想

装着した見た目・装着感

HUAWEI FreeClip

装着した見た目はブリッジが細くスタイリッシュで、ブラックなので性別やファッションを選びません。

装着感としては出音部がハーフインナーイヤー型なので外耳孔を覆うような、耳の中に少し入るような感覚があり、イヤーカフ型というよりはインナーイヤー型に近い装着感です。一般的なイヤーカフ型よりは密着感があります。恐らくですが、ANCを搭載するにあたり空間が広いと効果が薄い為このような形状になっているのだと思います。

音質について

AndroidにてLDAC接続で使用した感想です。

解像感が高く、音の粒子が細かいので耳当たりが良いです。
他のオープンイヤーイヤホン比べて外耳孔との空間が狭いので、音も厚みがあります。
音質は今まで聴いてきたイヤーカフ型の中でトップを争うぐらいには良いと感じました。

中でも低音は通常状態でアタック感をしっかり感じられるぐらい出ますし、イコライザーで低域を強化するとオープンイヤーイヤホンとは思えないぐらい出るので、低音強めなサウンドが好きな方にもおすすめです。

主な機能について

アクティブノイズキャンセリングについて

気になる効力についてですが、密閉するカナル型ワイヤレスイヤホンのノイキャンと比較すると当然弱いです。人の声や近くで感じる大きな物音に対してはあまり効力がありませんが、空調の音等、うっすらと聞こえる環境音はしっかり減衰してくれて、違いを感じる事ができます。当然無しよりはある方が没入しやすいです。

マルチポイント機能について

Android2台に同時接続して試してみました。
先発デバイス再生中に後発デバイスを割り込みする事が出来ないタイプで、切替レスポンスは2秒程度でした。特筆すべきは、LDACと併用可能な点です。多くのワイヤレスイヤホンは併用できず、LDACからAACやSBCに切り替える手間が発生するので、LolliClipはその点ストレスフリーです。これは複数のデバイスを使用する人にとってかなり快適なポイントだと思います。

心拍・血中酸素測定機能について

新しい試みとして搭載した心拍・血中酸素測定機能は数秒で測定する事が出来、特に問題無く測定する事ができましたが、手動測定のみなので定期的に経過を記録するには毎回アプリを開いて測定しなければならず、スポーツやワークアウトで細かく管理する目的には向きません。運動前と運動後に測定して幅を見たり、体調が気になる時に測定するのが主な使い方になり、1日の経過を見るのは難しいです。せめてイヤホンからタップ操作で測定出来たらより良かったです。健康管理機能として使用するなら、やはり自動測定機能が良かったなと個人的には思います。

ゲームモードについて

遅延測定アプリにてON/OFFで比較してみましたが、元の遅延が少ないので私の環境では違いはほぼ判らず、どちらも0.03~0.04秒程でした。ONでもOFFでも動画を観る分には遅延に気付かないぐらい低遅延で、ゲームもカジュアルに楽しむ分には問題ありませんが、わざわざモードを切り替える恩恵はあまり感じませんでした。

空間オーディオについて

サウンドステージはそこまで広がりませんが、空間に奥行きが出て立体感が出る印象です。
特にヘッドトラッキング機能のクオリティは素晴らしく、かなり違和感が無く定位が移動し、ライブ映像や映画を観ている時は本当にその場にいるような没入感を感じる事が出来ました。

気になった点

・コントロール、タップ感度について

コントロール方法がブリッジ部分のみというのが、かなり好みが分かれる部分かなと思います。
同じブリッジ部分でコントロールが可能なHUAWEI FreeClipよりはブリッジ部分の感度が良く、感度調整も可能な点は良いですが、そもそもブリッジ部分の表面積が少ない為コントロールが安定しづらく、3回押したつもりなのに2回で認識されてしまう事がしばしばあります。耳後ろ部分の面積を大きく作っているのであれば、耳後ろをセンサーにするか物理ボタン式にした方がより安定したのかなと思います。

・コントール割り当て項目の少なさについて

コントロール割り当ては2回タップと3回タップの項目しか無く、1回タップや長押しは無いので、マストとして欲しい再生/停止、曲送り/曲戻し、ボリューム調整、モード切替等の中から取捨選択する必要があります。幸い専用アプリで曲送り/曲戻しやボリューム調整は可能なのでそれ以外を割り当てれば専用アプリ込み一通りコントール可能ですが、イヤホン単体のコントロールとしては不足感が否めません。

総評

今回比較したイヤーカフイヤホンの中で個人的な順位を付けるとこんな感じ。

※個人的見解です1位2位3位4位
装着感の快適さSOUNDPEATS
UUイヤーカフイヤホン
HUAWEI FreeClipSOUNDPEATS
CCイヤーカフイヤホン
Edifier LolliClip
音質Edifier LolliClipSOUNDPEATS
CCイヤーカフイヤホン
HUAWEI FreeClipSOUNDPEATS
UUイヤーカフイヤホン
機能の充実度Edifier LolliClipSOUNDPEATS
UUイヤーカフイヤホン
SOUNDPEATS
CCイヤーカフイヤホン
HUAWEI FreeClip
バッテリー・充電性能HUAWEI FreeClipEdifier LolliClipSOUNDPEATS
UUイヤーカフイヤホン
SOUNDPEATS
CCイヤーカフイヤホン
音漏れの少なさEdifier LolliClip・SOUNDPEATS
CCイヤーカフイヤホン
・SOUNDPEATS
UUイヤーカフイヤホン
・HUAWEI FreeClip

オープンイヤー型と言いつつ実際はイヤーカフの形をしたハーフインナーイヤー型なので密着感があり装着感の快適さを他と比べるとやや劣りますが、その分アクティブノイズキャンセリング機能を搭載していたり、低音がかなり出たり、音漏れが少なかったりと他のイヤーカフ型の弱点を多数克服しており、運動中や移動中に耳から脱落する心配も無くインナーイヤー型の弱点も潰しておりオープンイヤー型とインナーイヤー型の良いとこ取りをしたようなイヤホンだと思います。

個人的には、音質、LDACとマルチポイントが併用可能な点やアプリ機能の充実度・性能等も特に良いと思いました。

これまでのイヤーカフ型ワイヤレスイヤホンはその形式上運動時以外は屋外でやや使いづらい部分がありましたが、音漏れの少なさやノイキャンを搭載している事から外出時も普段使いしやすい点がこのイヤホンの強みかなと思います。

ランニング、ワークアウト等の運動、リモートワークや家事等の長時間作業、等
“ながら聴き”全般におすすめです。

また、オープンイヤーイヤホンで音漏れを気にされる方には特におすすめします。
全くしない訳ではありませんが、他のオープンイヤーイヤホンよりも断然少なく使えるシチュエーションは広いと思います。

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