概要
今回はKBEARの新作インイヤーモニター、KB16 Cepheus(仙王座)をレビューしていきます。
提供:Keephifi

参考価格:(マイク無し通常価格)
Amazon:¥36,999 税込
Keephifiストア:$248.00(35600円ぐらい)
カラー展開はパープルとブルーの2色、マイクは有りと無しで展開しているようです。
個人的には普段1万円未満の低価格帯で展開しているKBEARの3万円台のIEMと言うことで、かなり楽しみです。
動画版はこちら↓
KBEARとは
KBEAR(ケービーイヤー)は、中国・深センを拠点とするイヤホンブランドで、手頃な価格帯ながらも音質やデザインにこだわった製品を多く展開しています。KZやCCAといった他の中華ブランドと並び、近年の「Chi-Fi」(中華ハイファイ)ブームを支える注目ブランドの一つです。
主な特徴
1. 高精度6BA構成で高解像度再生
Cepheusは独立した6基のカスタムBAドライバーを搭載し、中高域から超高域までを緻密に分担。クリアで明るい高音、繊細な中音、歪みの少ない超高域を実現。クロスオーバー設計で音場の定位も正確。
2. 2DD構成で迫力ある低音
同軸上の2つのダイナミックドライバーで深みと立体感ある低音を再現。中高域の透明感も保ちつつ、自然な音の一体感を提供。長時間使用でも疲れにくい設計。
3. 高品質4芯銀メッキケーブル
導電性・ノイズ耐性に優れた合金銅+銀メッキ線を採用。高音の伸びと中低音の厚みを両立。断線しにくく耐久性も高い。リケーブル対応。
4. 美観と軽量性の両立
透明感ある樹脂カバーに星空のようなデザイン。軽量で圧迫感が少なく、通勤・運動・日常使用に最適。高硬度PC素材で強度も確保。
5. デザインコンセプト
中国神話の「仙王座(Cepheus)」に着想を得て設計。気品と威厳を備えた王者の風格をイヤホンに投影し、「音の王座」を目指すモデル。
スペック・製品仕様

内容物

- イヤホン本体
- イヤホンケーブル
- イヤーピース9組
- キャリングケース
- 説明書
以上になります。

イヤーピースは3種類が3サイズずつ付属。

付属のケーブルは4芯合金銅銀メッキケーブル。プラグは3.5mmI字型。

付属のキャリングケースはポケット付きなのでイヤピやケーブルなど小物類が収納できます。
外観

マーブル模様にラメが施されたフェイスプレートと、透明度の高い樹脂製のシェルが綺麗です。

0.78mm2PINで、接続部は筐体とフラットな設計。


ノズルは凹凸の無いシームレスな造形で、中高域のBA4基、超高域のBA2基、低域の同軸DD2基の構成になっており、それぞれ音導管が分離している『独立音導管方式』なので音の分離感にも期待ができます。イヤーピースを着けないと、見た目はほぼカスタムIEMですね。


樹脂製シェルなのでこの構成でも片耳4.5gと軽量。平均的なワイヤレスイヤホンよりも軽いです。
使用した感想
装着感について


内側シェルが耳甲介にぴったりフィットし、安定感と遮音性はかなり高いです。おそらく標準的なサイズと思われる私の耳でしっかりめにフィットする感じなので、耳の小さな方だと少し窮屈に感じる可能性はあります。ノズルは根元まで合わせると長めで平均的なIEMよりも耳穴の奥の方まで届くので装着感は好みが分かれそうなのと、イヤーピースは普段より小さいサイズを選んだ方が良いと思います。軽いので長時間着用しても疲れにくいです。
個人的には装着感はかなり良い部類だと感じました。
音質について
DAP(NW-ZX707)に付属のケーブルで接続して色々聴いた感想です。
中域から高域まではかなり緻密で滑らかな音で、低域は深さと立体感を感じる温かみのある低音です。
ボーカルの細かな息遣いや掠れ、ピアノの美しい余韻、深く広がる立体感のある低音と、曲の空気感や各楽器のディティールを逃さず捉えていて、音の豊かさがダイレクトに伝わってきます。超高域もかなり綺麗で鮮明です。
サウンドステージは横は平均的で、縦は広めに感じました。
各音域毎の分離感は相当良いのに、曲としてはちゃんとまとまったサウンドになっていて自然です。
基本的にどのジャンルでも合いますが、ジャズやオーケストラ、レトロミュージックなど、空気感や楽器の深みが感じられるジャンルとの相性が特に良いです。
気になった点について
性能や品質について特に気になった点はありませんが、装着感についてで触れたように、一般的なIEMよりもやや奥にノズルが入るので、耳奥の異物感というか、独特の感覚は多少あります。なので、この点は購入する際に留意しておいた方が良いでしょう。併せてイヤーピースも普段より小さめがおすすめです。
総評

かなり満足感の高い1品でした。
付属のケーブルとイヤーピースのままでも相当クオリティが高いですが、本体はまだまだポテンシャルを引き出せそうなのでイヤピやリケーブルでカスタムするのが楽しみです。
基本的には1万円未満での展開が多いブランドの3万円台の製品という事で、神話の「王」をコンセプトにしている事も考えるとかなり気合いの入った製品なのではないかなと思います。
通常価格はAmazonの代理店ストアで3万円台後半と少し考えるお値段かと思いますが、個人的には費用対効果は高くかなり買いなIEMだと思いました。
「曲の空気感を余すこと無く表現してくれる、ちょっと良い有線イヤホンを探している」という人に超おすすめです。
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