QCY Crossky C50 レビュー 新機能多数・デザインも一新したイヤーカフ型ワイヤレスイヤホン完全新作が良すぎる

イヤホン
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概要

今回はQCYより新しく発売したイヤーカフ側オープンイヤーワイヤレスイヤホン
『QCY Crossky C50』をレビューしていきます。

提供:QCY

大ヒット商品となった1作目の『QCY Crossky C30』、その強化版である『QCY Crossky C30S』に続き、ブランド史上3作目となるイヤーカフ側ワイヤレスイヤホンです。

どんな違いがあるのか、進化しているのか楽しみです。
過去2作と比較していきながら製品の特徴・機能・使用した感想等について語っていくので、
ご興味がありましたら是非最後までご覧ください。

QCYとは

QCY(キューシーワイ)は、中国のオーディオメーカー「Hele Electronics」が展開するイヤホンブランドです。2009年に誕生し、主に完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を中心に、コスパの高い製品を数多く発売しています。手頃な価格ながら、上位機種にも引けを取らない機能を搭載している点が魅力です。

近年では、VGP(国内の音響機器アワード)を受賞するなど、音質やデザイン面でも高い評価を受けています。

製品の主な特徴

1. 迫力の高音質サウンド

  • 10.8mmデュアルマグネットドライバー: カーボンファイバー振動板を搭載し、20Hzまでの重厚な低音からクリアな高音まで、ディテールを損なわずに再現します。従来品より低音が40%アップし、心臓の鼓動のような迫力あるサウンドを楽しめます。
  • 音漏れ防止技術: 指向性オーディオ技術により、オープンイヤー型でありながら音漏れを効果的に抑制。電車やバスなど公共の場でも周囲を気にせず音楽に集中できます。

2. 快適でズレにくい装着感

  • 超軽量設計: イヤホン本体は片耳わずか5.2gと羽のように軽く、長時間の使用でも疲れにくい設計です。
  • 人間工学に基づいたフィット感: 耳に挟むタイプのデザインと形状記憶チタンワイヤーにより、ランニングやサイクリング中でもズレにくく、安定した装着感を実現します。

3. 長時間再生と便利な充電

  • 最大35時間の長時間再生: イヤホン本体で最大7.5時間、充電ケースを併用することで合計最大35時間の再生が可能です。長時間の外出や旅行でもバッテリー切れの心配がありません。
  • 左右自動認識の充電ケース: ケースは左右のイヤホンを自動で認識するため、ポートを気にせず収納・充電ができます。

4. 最新技術による優れた機能性

  • Bluetooth 6.0搭載: 最新のBluetooth 6.0チップにより、接続の安定性が向上し、通信速度や範囲も大幅に強化されています。
  • AIによるクリアな通話: ビームフォーミング技術を備えた4つのマイクとAIノイズキャンセリングにより、周囲の騒音や風切り音を抑制。自分の声だけを相手にクリアに届けます。
  • マルチポイント接続対応: スマートフォンとPCなど、2台のデバイスに同時に接続可能。デバイス間の切り替えもスムーズに行えます。

5. 洗練されたデザインと使いやすさ

  • 高級感あふれるレザー調デザイン: 充電ケースには手触りが良く、滑りにくいレザー調の加工が施されており、高級感を演出します。
  • 充実の機能: 専用アプリによる「ダイナミックEQ」調整や、IPX5の防水性能も備えており、様々なシーンで快適に使用できます。

    ※公式資料参考

スペック・製品仕様

項目(記事作成時点)QCY Crossky C50QCY Crossky C30SQCY Crossky C30
価格(税込)6,580円7,880円6,580円
Bluetooth Ver.6.06.0 5.4
再生時間イヤホン単体:7.5時間
ケース込:約35時間
イヤホン単体:6時間
ケース込:約40時間
イヤホン単体:5.5時間
ケース込:約25時間
ドライバー10.8mmデュアルマグネットドライバー(カーボンファイバー振動板採用)(磁気強化)10.8mmデュアルマグネットドライバー(磁気強化)10.8mmデュアルマグネットドライバー
コーデックSBC/AACSBC/AAC/LDACSBC/AAC
防水性能(イヤホン本体)IPX5IPX5IPX5
マルチポイント
低遅延モード
空間オーディオ
左右自動認識
ダイナミックEQ〇(スイッチできる機能としては設けられておらず恐らく常時適用)
アダプティブ音量

販売価格はC30と同じ6,580円と1万円未満で展開する競合ブランドの中でもかなりお手頃な価格帯での発売となっています。

Bluetoothバージョンは最新の6.0を搭載。単体再生時間は7.5時間とブランド史上最長となっており、競合と比べて心許なかった部分を克服しています。

搭載ドライバーはこれまで同様10.8mmのデュアルマグネットドライバー(DD)ですが、今回は新たに「カーボンファイバー振動板」を採用したそうです。

対応コーデックは汎用性の高いSBC、AACとなっています。

IPX5防水に対応しているので雨や汗を気にせずに使用できます。

そして、これまで通りマルチポイント、ゲームモード、空間オーディオに対応。

更に今作は過去2作では採用されなかった『左右自動認識』機能を搭載しています。そして『ダイナミックEQ』、『アダプティブ音量』も新搭載。これらは後ほど詳しく解説します。

内容物

  • イヤホン本体+充電ケース
  • 充電ケーブル
  • 説明書類

以上になります。

外観

C30S、C30

充電ケースは丸みのあるコロッとした形状。
個人的なこれまでのQCY製品へのイメージは、デザイン面よりも機能や音質に対するコストパフォーマンスに注力し、デザインはシンプル、という印象があったのですが、今作は充電ケースにレザー調のテクスチャが施されたマットな質感の外装に、マットメタリックな挿し色で価格帯を感じさせないゴージャスで上品な仕上がりになっています。ケース下部前面にインジケーター搭載。

そして個人的に嬉しいのがコレ。
C30S、C30共に充電ポートが充電ケース背面にあり、充電する時にどの向きでも整然と置けないのが気になると以前から言っていたのですが、ついに充電ポートが底面に実装されました。
まぁ、ここを気にしている人は少ないかと思いますが。

充電ポートの隣にはペアリングリセットボタンを搭載。

蓋を開けるとこんな感じ。
イヤホン本体のブリッジ部分がせり出しているのでとても取り出しやすいです。
また、今作は左右自動認識機能に対応したのでⅬR表記は無く、イヤホンを装着・収納する際に左右を気にしなくて良いのでサッとより手軽に使う事ができます。

C30S、C30

イヤホン本体は球体状の出音部とビーンズ状の操作部をブリッジで繋ぐような形状で、C30とC30Sのようなシームレスな形状からは変わった印象を受けます。

球体部及び操作部はパール加工が施されており、優雅なアクセサリーのような印象を受けます。
ケースと同じ挿し色もオシャレで良いですね。

操作部はビーンズ状の背面部分がタッチセンサーになっており、こちらをタップする事でコントロールします。

重さは実測値でイヤホン片側約5.5g、ケース込みで約47.4gです。

専用アプリについて

まず、Android端末はポップアップ表示に対応(端末やAndroidバージョンにより異なります。)しており、シームレスな接続やアプリへのアクセスが可能です。必要無い場合はアプリ側でOFFにする事もできます。

専用アプリでは主に「ステータス」「サウンド」「設定」の3項目に分かれています。

「ステータス」ではイヤホンの充電残量を確認することができます。

「サウンド」ではイコライザーの設定やオーディオバランスの調整が可能です。
イコライザーは設定済みのプリセットと自分で細かく調整可能なカスタムイコライザーが用意されています。また、「空間オーディオ」もこの項目から適用します。

「設定」ではコントロールカスタマイズやゲームモード、イヤホンを探す機能等の便利機能を多数使用する事が出来ます。初期設定では「曲戻し」がありませんが、カスタマイズ項目にはちゃんと設けられているので使用したい人はいずれかの項目に割り当てましょう。

「ダイナミックEQ」にも対応しています。
前作では項目としては設けられておらず、おそらく常時適用となっていたダイナミックEQがトグルスイッチでON/OFFできるようになりました。この機能についてはブランド毎に多少解釈が異なったり、商品ページ毎に表現が異なったりするので定義が曖昧ですが、以前いただいたQCY公式資料では「音量と楽曲のタイプに応じて自動的にEQを自動調整」と書かれており、海外公式サイトでは自動調整に加え「低音のパフォーマンスを向上させる」とも表記されているので、「低域を強化し音量や曲の特性に応じてイコライザーを最適化する機能」のようです。

また、ダイナミックEQの他に「アダプティブ音量」という機能も追加されています。具体的には明記されていませんが、名前から察するに環境に応じてボリュームを最適化する機能と思われます。

イヤホンを探す機能はイヤホン本体からビープ音を鳴らす機能に加え、最後に切断された場所がGoogleマップで位置表示される仕様で、精度もかなり高く、どこに置いたか分からなくなった時や紛失した際に役立ちます。

その他、電源OFFタイマー、自動電源OFF、スリープモード等かゆいところに手が届く機能が多数搭載されています。

そして、アプリ画面右下に常時表示されている音符マークをタップすることで楽曲コントロールタブを展開する事が出来、イヤホンアプリ上で再生楽曲のコントロールをする事が可能なのでいちいちイヤホンアプリや音楽再生アプリを開いたり閉じたりしなくて良いのも良いですね。

使用した感想

装着感について

前2作が比較的接触面積が多くしっかりめホールドしてくれる装着感だったのに対し、C50では接触面積が極一部で軽いので快適度はかなり向上しています。しばらく着けていると装着している事を忘れるぐらい軽やかで自然です。

音漏れについて

無音の部屋で耳型に装着し普段音楽鑑賞するボリュームでどれぐらいの距離まで近づくと曲を認識できるか試してみたところ、イヤホンから0.5mぐらい以内の距離まで近づくとなんとなく曲調がわかるな、というぐらいで、現状イヤーカフイヤホンの中では大分マシな方だと思いました。無音の部屋でそれなので、環境音がある外出時や店内だとほぼ気にならないです。過去2作と比較しても音漏れは少なくなっているように感じました。

音質について

AndroidにてAAC接続で使用した感想です。
解像感はしっかりとあるのですが音の輪郭が丸くまろやかで、耳当たりの良いサウンドです。
中高域は伸びが良く滑らかで、低域はデフォルトでもしっかりとしたアタック感があり立体的です。
過去2作に比べ音の抜けが良く、サウンドステージはかなり広いです。音に包まれるような感覚があります。

個人的には、C30は低音に重心を置いたサウンド、C30Sはフラットでキレの良いサウンド、C50は広いサウンドステージで臨場感のあるサウンドといった印象です。

今作は音の抜けが良く聴き疲れしにくいので『ながら聴き』との相性がとても良いと思います。

通話音質について

イヤホンから録音した音声を過去2作の録音音声と聞き比べてみました。
過去2作よりも圧倒的にクリアで音質が良くなっているように感じました。

主な機能について

マルチポイント機能について

Android2台に同時接続して試してみました。
先発デバイス再生中に後発デバイスを割り込みできないタイプで、切替レスポンスは約3秒~4秒とやや遅め。(環境により異なる場合があります。)切替動作自体は特に問題無く安定して使用できました。

ゲームモード(遅延)について

遅延テストアプリを用いてオンとオフで比べでみました。
OFFの状態で大体200msぐらい、OFFの状態で大体100msぐらいでした。
(正確性を保証するものではありません)

空間オーディオについて

元々かなりサウンドステージが広いのですが、より広がり、前後にも奥行きが出ます。
恐らくですが過去試してきたオープンイヤー型の中で一番広いと思います。こんなにサウンドステージが広いイヤホン中々無いです。しかも凄いのが、こんなにサウンドステージが広いのに、違和感のある音になったりサウンドとして破綻しておらず自然で質が高い事です。映画でも音楽鑑賞でも違和感無く広大なサウンドステージを楽しめます。

空間オーディオをオンにしてボリュームを大きめにして映画を視聴したら誇張抜きにして映画館のスピーカーで聴いているような感覚になります。これは凄い。かなりの数のワイヤレスイヤホン、イヤーカフ型をレビューしてきているので正直そんなに機能で感動する事は多くないのですが、久しぶりに感動しました。

アダプティブ音量について

適応型ボリューム調整機能という事で、機能をONにして掃除機をかけたり、ドライヤーをかけたりしてみたところ、うるさい環境では自動でボリュームが上がり、静かな環境に戻ると自動でボリュームダウンする事が確認できました。これは便利ですね。ONにしておけば、環境音レベルが常に変わる外出時等に役立ちます。ただし、環境を検知して音量が変化するまで10秒~20秒ぐらいかかります。

ダイナミックEQについて

適応型イコライザーなのでオンにしても劇的に変わるわけではなく、変化がややわかりづらいですが、ONにした時点でわずかに音質が変わっているように感じました。他社製イヤーカフイヤホンの同機能ではわかりやすく低域や音圧がアップしたりするのですが、本機ではONにしただけではそのようなわかりやすい変化はありませんでした。本来の適応型EQなのかもしれませんね。

気になった点

センサーの感度調整が使用できない

専用アプリ内にタッチ感度調整という項目があり、本来であれば恐らく3段階ぐらいでタッチセンサーの感度を調整できるはずなのですが、どういう訳かタップするとアプリが落ちてしまい機能を使用する事ができません。再接続やアプリとスマホの再起動等全て試しましたが駄目でした。これが個体差なのか共通のバグなのかはわかりません。ただアプリやイヤホンのアップデートで改善できそうな気もするのでもし当該のバグに遭遇したらフィードバックを送信して更新を待ちましょう。

感度調整はできないものの、そもそもの感度は悪くないので今のところ特に不自由は無いです。

C50がC30 / C30Sから進化したポイント

分類C50の進化点
デザイン・外観・レザー調な質感のケース&パール加工の本体で高級感アップ・ケース下部に充電ポートを移動(安定した設置が可能)
装着感・接触面積を最小限にし、軽く自然な装着感を実現
音質・広いサウンドステージ&音の抜けが向上・カーボンファイバー振動板採用で音の解像度と立体感が向上
バッテリー・再生時間が7.5時間に延長(ブランド史上最長)
BluetoothBluetooth 6.0にアップグレード(最新規格)
新機能左右自動認識機能の搭載で装着がより手軽に・ダイナミックEQ(ON/OFF可)とアダプティブ音量の追加
通話品質・マイク性能向上で通話音声が明瞭に
音漏れ・構造改良により音漏れが軽減
空間オーディオ・過去最高レベルの広がりと自然さを実現、臨場感が大幅向上

まず外観では、従来のシンプル路線から一転し、レザー調のマットな質感とメタリックな挿し色、パール加工によって高級感が大幅に向上。充電ポートも底面に移動し、よりスマートな設置が可能になりました。

装着感も改善されており、接触面積が少なく軽やかで、長時間でも着けているのを忘れるほど自然なフィット感を実現しています。

音質面では、カーボンファイバー振動板の採用により解像度と立体感がアップ。音の抜けも良く、サウンドステージは過去作よりも格段に広がっています。音漏れも抑えられており、オープンイヤー型としては非常に優秀です。

また、左右自動認識機能の搭載で装着時の手間が減り、アプリ連携ではダイナミックEQやアダプティブ音量など新機能も追加。さらに、空間オーディオはこれまでにない広がりと自然さを実現しており、映画鑑賞にも最適です。

バッテリーも強化され、再生時間は7.5時間とシリーズ最長。Bluetoothは最新の6.0に対応し、通話品質も向上しています。

総評

QCY Crossky C50は、これまでのC30/C30Sの良さを受け継ぎつつ、細かな不満点をしっかりと改善した完成度の高いモデルです。

装着感はより軽く自然に、音質は広がりと立体感が増し、空間オーディオ機能は特に秀逸。ケースデザインも高級感があり、所有欲を満たしてくれます。

専用アプリも機能が充実。バッテリー持ちも向上しており、日常使いにおいてほぼ不満のない仕上がりです。

1万円以下という価格帯を考えれば、機能性・音質・使い勝手すべてにおいてコストパフォーマンスは非常に高く、現状発売されている同価格帯のイヤーカフ型ワイヤレスイヤホンの中でも完成度が非常に高いと思いました。


こんな人におすすめ

  • 長時間着けても疲れにくいイヤホンを探している人
  • 在宅ワークや家事をしながら音楽を“ながら聴き”したい人
  • 映画や動画を広いサウンドステージで楽しみたい人
  • コスパとデザイン性、どちらも妥協したくない人
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