概要
今回はKB16 Cepheusに続きKBEARの新作インイヤーモニター、KB03 Alkaid(揺光星)をレビューしていきます。
提供:Keephifi
KBEAR Alkaid(アルカイド)は、北斗七星の第七星にちなんで名付けられたイヤホンで、以前発売されたKB02の改良後継機との事。「Immortal Sound(不滅の音)」をコンセプトに設計されているそうで、どんなサウンドなのか楽しみです。
製品の特徴、使用した感想、気になった点等について語っていくので、ご興味がありましたら是非最後までご覧ください。

KBEARとは
KBEAR(ケービーイヤー)は、中国・深センを拠点とするイヤホンブランドで、手頃な価格帯ながらも音質やデザインにこだわった製品を多く展開しています。KZやCCAといった他の中華ブランドと並び、近年の「Chi-Fi」(中華ハイファイ)ブームを支える注目ブランドの一つです。
主な特徴
ハイブリッドトリプルドライバー構成:
1DD(ダイナミックドライバー)、1BA(バランスドアーマチュア)、1骨伝導ドライバーを搭載し、広範な周波数帯域で高品質なサウンドを実現します。
強化された低音と没入感:
アップグレードされた振動骨伝導ドライバーとダイナミックドライバーの組み合わせにより、パワフルでダイナミックな低音を提供し、特にゲームにおける臨場感を高めます。
クリアで詳細な高音:
Knowles製バランスドアーマチュア(BA)ドライバーが、優れた解像度と明瞭さで、鮮明で伸びやかな高音を再現します。
高精度な中低音:
ベリリウムコーティングされたダイナミックドライバーにより、パンチのある正確な中低音が実現され、高速なレスポンスが特徴です。
高品質な素材とデザイン:
3Dプリントされた手磨きのレジン製ハウジングは、耐久性と軽量性を兼ね備え、視覚的にもユニークで芸術的なデザインです。
高純度OFCケーブル:
付属の高純度無酸素銅(OFC)ケーブルが、イヤホンの音響性能を最大限に引き出します。
スペック・製品仕様
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | KBEAR |
モデル | KB03 |
インピーダンス | (1kHz) 9.4Ω |
音圧感度 | 101 dB SPL/mW |
ドライバー | 骨伝導ドライバー+カスタマイズBA+10mmベリリウムメッキ振動板DD |
周波数帯域 | 20Hz〜20kHz |
プラグ | 3.5mm |
ケーブル材質 | 6N無酸素銅 |
ピン | 0.78mm/2PIN |
内容物

- イヤホン本体
- イヤーピース9組(3サイズ×3種)
- イヤホンケーブル
- 説明書

イヤーピースは3種類3サイズずつと沢山付属しています。
KBEARイヤホンでは定番の吸着力低めのサラっとしたタイプなので好みで他のイヤピに交換しても良いと思います。

付属のケーブルは6N無酸素銅(OFC)ケーブル。4芯タイプです。
比較的細く柔らかいので取り回しが良く扱いやすいです。
ブラックで統一されたシンプルなデザインも良いですね。
外観



KBEARを象徴するマーブル模様が綺麗です。パープルの他、グリーンが展開されています。
筐体は樹脂製で、光沢のあるツルっとした質感。2PIN接続面は筐体とフラットです。
内側シェルと上部にベントと見られる穴が片側に2箇所ずつ確認できます。
ノズル口径は約5.5mm程。

重厚感のあるデザインですが筐体片側の重さは約5.6gと見た目の印象よりもかなり軽いです。
使用した感想
装着感


耳甲介にすっぽりとはまり耳甲介全体で支えるような装着感です。
耳のサイズや形状にもよりますが、私(成人男性)の装着感としてはジャストフィットといった具合でしっかりとハマり、圧迫感も感じない本当に絶妙なフィット感でとても快適かつ安定します。
イヤホン自体も約5.2gととても軽いので、重さは全く気にならず、長時間着用しても疲れにくいです。
音質

DAP(SONY NW-ZX707)に付属のケーブルで接続し、付属のイヤーピースを装着して試聴した感想です。
全体の印象としては、臨場感・空気感溢れる明るいサウンドといった印象を受けました。
高域は非常にクリアで解像度が高く、伸びのあるキラキラした高音でピアノや鉄琴のような余韻の残る楽器やリバーブのかかった女性ボーカルがとてもよく映えます。中域は存在感があり鮮明で、ボーカルや楽器の厚みを感じられるます。骨伝導ドライバーの恩恵かリップノイズやブレス等の繊細な音が立体的に感じられ生々しいです。低域は立ち上がりが良いタイトめな低音で、解像度が高くスピード感があります。
ベリリウムメッキDDと骨伝導を採用しているので低域は強調気味なのかと想像していたのですが、意外にも全体のバランス自体は良く、どちらかと言えばキラキラした中高域が目立つ明るいサウンドといった印象の方が強いです。サウンドステージは縦は普通に感じますが、横がかなり広く感じました。伸びと広がりのあるサウンドで、空気感や立体感を感じられる臨場感の高いサウンドです。
ジャンルで言うとロックやEDMのような迫力があるジャンルや女性ボーカルや高域楽器の美しいしっとり系などが特に合うと思います。骨伝導で細かい音も聞き取りやすいのでFPS等一人称視点のゲームでも足音や銃声、環境音を聞き取りやすくおすすめです。
総評

KBEARの最新作KB03 Alkaid(揺光星)は、約1万円という手の届きやすい価格帯で空気感・臨場感溢れるハイクオリティサウンドを実現したインイヤーモニターです。
外観は、KBEARらしいマーブル模様と光沢感のあるシェルが美しく、見た目の重厚感とは裏腹に非常に軽量。装着感も快適で、耳にしっかりとフィットしつつ、長時間の使用でも疲れを感じにくい設計となっています。
音質面では、明るく開放感のあるサウンドが最大の特徴。特に中高域はクリアで解像度が高く、女性ボーカルやピアノなどの高域楽器が非常に映えます。リップノイズやブレス音などの細かなディテールも生々しく再現されるため、繊細な音表現が求められるリスニングにも対応可能。
一方で、ベリリウムメッキドライバーと骨伝導ユニットを採用しながらも低域は必要以上に主張せず、タイトで解像度の高い低音に抑えられているため、全体のバランスも良好。特に横方向の音の広がりが感じられ、立体感と空気感に富んだ臨場感のあるサウンドが魅力です。
洗練されたサウンドチューニングと、細部までこだわった設計は、KBEAR珠玉の一本と言えるでしょう。
こんな人におすすめ
- 女性ボーカルや高域楽器を繊細に楽しみたい人
→ キラキラした中高域と余韻の美しさが映えるサウンド - FPSや環境音重視のゲームユーザー
→ 骨伝導による細かな音の再現力で、足音や銃声の定位が分かりやすい - 軽くて快適な装着感を求めるユーザー
→ 約5.2gの軽量ボディとフィット感の良さで長時間使用にも最適 - コストを抑えつつも音質・デザインに妥協したくない人
→ 高純度OFCケーブルや美しいデザインなど、価格以上の満足感
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