概要
今回はTRUEFREEより発売のオープンイヤーイヤホン新作「TRUEFREE EarFit DS1」をレビューしていきます。
提供:TRUEFREE

以前レビューした同ブランドのイヤーカフイヤホン「TRUEFREE Clip C10」しかり、競合と比較しても一際お手頃な価格で高機能を提供してくれるTRUEFREEが今回はどんな実力を見せてくれるのか楽しみです。
製品の特徴・機能・実際に使用した感想等について語っていくので、ご興味がありましたら是非最後までご覧ください。
Truefreeとは
Truefreeは、主にワイヤレスイヤホンを手がけるオーディオブランドで、高音質・快適な装着感・スタイリッシュなデザインを兼ね備えたコストパフォーマンスの高い製品を展開しています。現代のユーザーのニーズに応えるため、技術革新に力を入れながら新製品を継続的に開発しており、手軽に高品質な音を楽しみたい人から支持を集めています。※公式ページ参考
製品の主な特徴
快適フィットを実現するユニバーサルデザイン
1万人以上の装着テストをもとに開発された本製品は、TPUソフトシリコンとチタン合金メモリーワイヤーを使用した独自設計により、耳にやさしく安定してフィット。特に耳穴が小さい方や高齢者でも自然に装着でき、長時間使用しても疲れにくいのが特長です。従来比30%スリムなイヤーフックは、メガネと干渉しにくく、どんな耳型にも対応。付属のシリコンパーツで、イヤーフックからネックバンドモードへの切り替えも簡単です。
迫力の高音質と音漏れ対策
12×17mmのデュアル磁気ダイナミックドライバーが、深みある低音と繊細な高音を両立。新開発の音漏れ抑制アルゴリズムにより、音漏れを最大40%カット(自社基準)。電車内などでも周囲を気にせず音楽を楽しめます。4基のAIマイクとノイズキャンセリング技術で、騒音下でもクリアな通話が可能です。
Bluetooth 6.0 & 低遅延2台接続
最新Bluetooth 6.0により、オフィス環境で最大20m接続可能(自社検証)。スマホとPCの2台同時接続にも対応し、着信や会議の切り替えがスムーズ。ゲームモードでは約0.06秒の超低遅延で、足音や効果音を素早くキャッチできます。
最大40時間再生&急速充電対応
本体10時間+ケース30時間の合計40時間再生に対応し、長距離移動や出張でも安心。10分の急速充電で最大2時間再生でき、通勤前の短時間充電にも便利。ケースにはLED残量表示つきで、バッテリー残量もひと目で確認できます。
多機能対応でシーンに最適化
オートEQ機能で楽曲ジャンルに応じて自動音質調整。専用アプリ【TRUEFREE】ではイコライザーの細かな設定も可能。2WAY切替式の音導パーツ(S/M付属)で、ジムやオフィスなどシーンに応じた使い分けができます。耳に優しいソフトシリコン製で、長時間利用にも適しています。※アプリからのファームウェア更新を推奨。
※公式資料参考
スペック・製品仕様
項目 | TRUEFREE Earfit DS1 | SOUNDPEATS Chasers | EarFun OpenJump |
---|---|---|---|
価格(税込) | 5,380円 | 9,680円 | 8,990円 |
ドライバー | 12×17mm デュアル磁気ダイナミックドライバー | 18×11mm コンポジット・ダイナミックドライバー | 14.2mm ウール複合ダイナミックドライバー |
Bluetoothバージョン | V6.0 | V5.4 | V5.3 |
対応コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC/LDAC | SBC/AAC/LDAC |
防水規格(本体) | PX5 | IPX5 | IPX7 |
再生時間(最大) | 約10時間(充電ケース使用で最大40時間) | 約10時間(充電ケース使用で最大35時間) | 約11時間(充電ケース使用で最大42時間) |
本体片側重さ(実測値) | 9.2g | 10.4g | 8.0g |
専用アプリ | 〇 | 〇 | 〇 |
急速充電 | 〇(10分で2時間) | 〇(10分で1.5時間) | 〇(10分で2時間) |
ワイヤレス充電 | ✖ | ✖ | 〇 |
マルチポイント | 〇 | 〇 | 〇 |
ゲームモード | 〇 | 〇 | 〇 |
空間オーディオ | 〇 | 〇 | 〇 |
ダイナミックEQ | 〇 | 〇 | ✖ |
ネックバンドパーツ | 〇 | ✖ | ✖ |
専用イヤーピース | 〇 | ✖ | ✖ |
価格は約5000円と競合と比較しても半額近くと更にお手頃な価格で展開。
搭載ドライバーは12×17mmと楕円形の大型ダイナミックドライバーを搭載。
対応コーデックはSBC/AACとなっています。
イヤホン本体はIPX5防水に対応しているので雨や汗を気にせずに使用可能です。
10分で2時間使用可能な急速充電に対応。
その他2台のデバイスに同時接続可能なマルチポイント機能や低遅延化できるゲームモード、空間オーディオや曲に合わせてイコライザを自動調整するダイナミックEQ等にも対応。
更に、DS1は左右を繋げて首に掛ける事ができるネックバンドパーツや、専用イヤーピースが付属しています。これらは後ほど詳しく解説します。
内容物

- イヤホン本体+充電ケース
- 充電ケーブル
- ネックバンドパーツ
- イヤーピース2種(1組は装着済み、もう1組はケース内に収納)
外観


充電ケースは丸みを帯びた平たいスクエア型。
ベースシェル表面はマット仕上げで凹凸のあるテクスチャが施されており、ケース上部にはロゴマークがシルバーであしらわれています。ケース中央のライン部分はブラックの鏡面仕上げ。
とても上品な質感と色使いでデザインセンスはエントリーモデルの中でも抜群に良いと思います。
ケース背面には充電ポートを搭載。

ケース前面にはLEDディスプレイを搭載しておりケースの充電残量とイヤホン本体の充電残量をよりわかりやすく確認する事ができます。色が分かれていて見やすいのも良いですね。

蓋を開けるとこんな感じ。ケース上蓋は約90度でしっかりと固定される仕様です。
イヤホン本体がせり出していて指を入れる空間が広めに設けられているので取り出しやすいです。
充電ケースにペアリングリセットボタンはありませんが、ケースに収納された状態で両イヤホン本体の操作部を10秒長押しする事でペアリングリセットが可能です。


イヤホン本体は耳掛け式タイプで、タッチセンサー式となっています。
イヤーフックはTPUソフトシリコンとチタン合金メモリーワイヤーを採用し柔軟性があるので多様な耳のサイズ・形状にフィットします。太さが一定で細長い造りも印象的です。

そして今作で最も特徴的なのがこのイヤーピースのようなパーツ。2種類付属していてカナル型イヤホンのイヤーピースのように取り換えて装着感や音質傾向を調整する事ができます。あくまで装着感や音質傾向を調整するためのものであって、完全に密閉するわけではありません。





使わない方はこのようにケース内側に収納できるので紛失しにくく別のケースから出し入れする手間も無いのが良いですね。箱や説明書にはこれが交換用イヤーピースだという説明が一切書かれていないので初見ではただの緩衝用ストッパーかと思いました笑

ネックバンドパーツも付属しているので左右を繋げて首に掛けて使えば落下や紛失しにくく、運動時でも安心して使用する事ができます。

ただイヤホン本体のイヤーフック端にはめるだけですが、摩擦が強くかなり強い力で引っ張っても簡単には外れないので自然に抜け落ちる心配は無さそうです。


イヤホン本体片側は約9.2g、ケース込みで約75.4gでした。
充電ケース・本体外観比較


専用アプリについて


ホームメニューでは詳細な充電残量の確認の他タッチ操作無効、ゲームモードやコントロールカスタマイズ、イコライザを適用する事ができます。



イコライザは音質傾向を1タップで変えられる調整済みのプリセット、自分で細かく調整可能なカスタムイコライザ、聴覚テストで自分に最適なイコライザを作成するアダプティブEQが用意されているのでお手軽に使用したい方からこだわりのある方まで幅広く楽しめます。


コントロールカスタマイズはシングル、ダブル、トリプルクリックに長押しとフルカスタム可能なので需要の高い基本操作は全て割り当てられます。

その他の機能ではムービーモード、排水機能、ダイナミックEQ、イヤホンを探す機能、音声ガイダンスの言語切り換え、通知音の音量調整を展開できます。
その他、設定ではファームウェアアップデートやチル用のホワイノイズ機能を使用する事ができます。
どうやら新しいファームウェアアップデートがあってもアプリを開いた際などにはポップアップで通知されないようなので、たまにアップデート欄を確認した方が良いでしょう。
使用した感想
装着感について



耳掛け式はイヤーフックでかける性質上基本的に眼鏡やマスクと相性が悪いですが、細長いイヤーフックが採用されているので干渉も限りなく少なく、特に問題無く併用する事ができました。イヤーフック部分のフィット感が良く重さも分散されているのか全く気になりません。
また、付属のイヤーピースによって装着感は異なります。
・台形円柱型

- 本体シェルからはやや出っ張っているものの耳とはほぼ接触しない
- 開放感がある
- 激しく動くにはやや不安な安定感
- 外の音は聞こえる
・逆台形円柱型

- 本体シェルから高さがあり耳と接触する
- 接触はするが密閉はされず蒸れはしない
- 支点が増えるのでずれにくく安定する
- 外の音は聞こえる
音質について
AndroidにてAAC接続で使用した感想です。
音の粒子は緻密で耳当たりが良く、解像度が高いながらも聴き疲れしにくいサウンドです。
中高音域はとてもクリアでボーカルが映えます。低域はノーマル状態だとタイトでかなり控えめな印象ですが、逆台形イヤーピースを装着するとやや出てきてフラットに近づく印象を受けました。また、逆台形イヤーピースは音導管としても機能する為、低音だけでなく中高音域の輪郭もよりくっきりするのでオープンイヤー型ながらハーフインナーイヤー型に近い解像感のあるサウンドを楽しめます。
通話音質について
床置き型の冷房を稼働させた状態で録音し、同条件でスマホマイクでも録音して比較してみました。
スマホマイクの方が声はクリアですが冷房の駆動音も拾ってしまっています。それに対しDS1のマイクは冷房の駆動音はほぼ感じとれずしっかりノイキャンできているように感じます。声はノイキャン処理の影響かやや加工感がありますが聞き取りには特に問題ありません。
主な機能について
マルチポイント機能について
Android2台に同時接続して試してみました。
先発デバイス再生中に後発デバイスを割り込みできるタイプですが、切替レスポンスは約4秒とやや遅めです。切替動作自体は特に問題無く使用する事ができました。
ゲームモードについて
テスト環境:Android端末/Bluetooth5.2/AAC接続
音が漏れるように音量を最大にして遅延テストアプリとイヤホンをカメラで動画撮影し、音声を抽出して波形と映像を照合したところON時で約200ms程と公式表記の60msとはかけ離れた結構な遅延がありました。(※本数値は独自に簡易測定した結果であり、厳密な精度を保証するものではありません。)
音ゲーも試してみましたがやはり結構な遅延を感じます。ゲームに使用するのはかなり厳しいと思います。YouTubeやメジャーどころの動画サブスクでは基本的に音声の遅延は自動補正される為、動画視聴では遅延は気になりませんでした。
ムービーモードについて
動画や音楽でONとOFFを比較してみました。
OFFの状態が頭の中心を軸に鳴っているのに対し、ONにすると前後に奥行きが出て空間が立体的になり、サウンドステージもより広がります。チューニングの関係なのかONにするとややボリュームが落ちるので手動でOFFの状態と同じぐらいに調整してあげると違いをより実感できます。
良かった点・気になった点
良かった点
・デザインや質感の高級感・センスがハイエンドモデル並み

改めて価格を言いますが、通常価格で5千円台の製品ですよこれ。見えますか?
エントリークラスの製品は音質や機能面でコストパフォーマンスに優れている製品は沢山ありますが、やはりコスト面からどうしてもデザインや質感にチープ感が出てしまいがちです。
しかしDS1は初見で数万円すると言われても全く違和感の無いデザインと質感の良さで、抜群にセンスが良いと思います。最近高級感や質感にも力を入れているのは同ブランド他製品をレビューしていて感じていましたが、O1やO2と見比べて頂ければわかるように急に飛躍しすぎて衝撃を受けました。
・LEDディスプレイ搭載

オープンイヤーイヤホンの充電ケースでLEDディスプレイを搭載した機種は意外と少ないです。LEDは充電ケースとイヤホン本体で色が分かれており視認性も高く実用的です。
・選べる装着感・音質傾向と合理的アイデア

オープンイヤーイヤホンは一般的にカナル型イヤホンのようにイヤーピースが存在しない為、実際に装着してみるまでは装着感がわからず、買ったけど合わなかった、という事もしばしば起こりますがDS1は形状の異なる2種類の音導管パーツが付属している為、音質傾向と装着感を選ぶ事ができます。またこの音導管パーツによって耳を密閉する事無く音漏れがかなり抑えられていてかなり合理的です。しかもケース上蓋内側に使わない音導管を取り付けられる設計になっている為紛失しづらく、別のケースから取り出す必要もありません。素晴らしくアイデアに富んだ設計だと思います。
・この価格でネックバンドパーツまで付属してる

高級感のあるデザインやLEDディスプレイ、選べる音導管パーツとこれだけでも機能やアイデアが盛沢山ですが、更にネックバンドパーツまで付属している為イヤホン本体の落下を防いだり、使わない時に耳から外して首に掛けておく事もできるので運動時や外出時に安心して使用する事ができます。これ自体が高いパーツという訳ではありませんが、ネックバンドパーツは1万円以上するミドルクラスやハイエンドモデルに付属している事が多くエントリークラスで付属しているのは珍しい気がします。
気になった点
・上蓋を開く際に引っ掛ける窪みが狭すぎる

オープンイヤーイヤホンのような平べったいケースにはほぼ設けられている上側シェルと下側シェルの間の窪み、指や爪を引っ掛ける部分ですが、本当に爪一枚分ぐらいしか段差がありません。ケース全体は丸みを帯びている為ケース上蓋自体を掴んで開こうとしても力が入りづらく、この極めて狭い段差に爪をかけて開ける必要があります。同ブランド前作のオープンイヤー型O2のケースも同様の仕様だったのですが、ここはもう少し段差の幅をつけて欲しいなと思いました。
・専用アプリでデバイスを検出できない現象発生
専用アプリを開いた際にイヤホンを検出してアプリと接続するのですが、検出する画面に移行できないバグが発生しました。が、専用アプリを再インストールしたところ解消し無事に接続できました。同様の現象が発生したらアプリを再インストールしてみてください。
・初期設定だと実質曲戻しできない
初期設定のコントロールに曲戻しは割り当てられているのですが長押しに割り当てられており、長押しだと適用までにタイムラグがあるせいで再生中の曲の先頭には戻れても前の曲には戻れないので実質曲戻しができませんでした。曲戻しを使いたい場合はシングルクリック等に割り当てる必要があります。シングルタップに割り当てたところ問題無く曲戻しできました。
総評

TRUEFREE EarFit DS1は、約5,000円台という低価格ながら、ハイエンドモデルに匹敵する機能性とデザイン性を兼ね備えたオープンイヤーワイヤレスイヤホンです。洗練された外観に加え、音導管パーツによる装着感・音質の調整機能、LEDディスプレイ付きの充電ケース、多機能な専用アプリ対応と、エントリーモデルとは思えない充実した内容が特徴です。
音質は中高域がクリアで、オープンイヤー型ながら輪郭のある音を再現。また、通話時のノイズキャンセリング性能や、ネックバンドの付属といった実用性も高く評価できます。気になる箇所も個人的にはどれも軽微な物でその内2つは解決可能なので許容範囲内といったところ。
今までは1万円未満の耳掛け式オープンイヤーイヤホンの中だとEarFun OpenJumpが突出して優れていて、これを超えるのはしばらく出ないだろうと思っていたのですが、総合的なコスパの観点で見ればEarFun OpenJumpを超えていると言っても良いのではないでしょうか。もちろんEarFun OpenJumpはLDAC対応であったりワイヤレス充電に対応しているので何を重視するかによってどちらがコスパが良いかは変わってくるかと思いますが。
こんな人におすすめ
- コストを抑えつつ高機能なオープンイヤー型イヤホンを探している方
- メガネやマスクを日常的に使用する方で、装着感に悩んでいる方
- カナル型の密閉感が苦手な方
- ファッション性や質感にこだわりたい方
Amazonクーポンコード:TFDS108B01
割引率:5%OFF
対象商品:TRUEFREE EarFit DS1
有効期間:2025/8/1 00:01 – 2025/9/4 23:59