概要
今回はTRIより発売のポータブルDACアンプ「TRI TK1」をレビューしていきます。

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TRI TK1 (TYPE-C) TRI TK1 (USB C to Lightning)◆keephifiストア
TRIとは
TRI(トライ)は、中国・深センのオーディオ企業 Keephifi(旧Easy Earphones) が展開するイヤホンブランドです。姉妹ブランドである KBEAR がエントリー~ミドルクラスの製品を中心にコストパフォーマンス重視で展開しているのに対し、TRIはよりプレミアム志向のポジションを担っています。
製品の主な特徴・機能・使用して良かった点・気になった点等について語っていくので、ご興味がありましたら是非最後までご覧ください。
スペック・製品仕様
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | TRI |
製品名 | THIRD EYE |
モデル | TK1 |
ジャック | 3.5mm / 4.4mm |
色 | 黒 |
信号対雑音比 | 130dB @4.4mm / 4Vrms 125dB @3.5mm / 2Vrms |
ダイナミックレンジ | 135dB |
周波数応答範囲 | 20Hz – 20kHz |
配線 | Type-C to Type-C / Type-C to Lighting |
マイク | サポート |
公式資料より引用
本製品は、3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス接続の両方に対応しており、使用環境に応じて柔軟に使い分けることができます。音質面では非常に高いS/N比を備えており、ノイズの少ない透明感のあるサウンドが期待できます。さらに、ダイナミックレンジはハイエンド機に匹敵する数値を実現しており、小さな音から大きな音まで幅広く正確に再現できる点も大きな特徴です。
周波数応答範囲は標準的ながら可聴域をしっかりカバーしており、他のスペックと組み合わせて考えると解像度やレンジ感に優れた再現力が期待できます。対応機器も幅広く、Android・PC・iPhoneに対応しているため、モバイル用途にも最適です。特にLightningケーブル版が用意されていることで、旧世代のiPhoneユーザーも追加購入なしで利用できる点は利便性に優れています。
また、マイクサポートと表記がありますがインラインマイク等外部マイクの使用はできません。接続中でもスマートフォンの内蔵マイクが機能するため、おそらく通話自体は可能という意味かと思います。
内容物

- 本体
- Type-C to Type-Cケーブル
- Type-C to Type-Aアダプタ
- 説明書

付属ケーブルの詳細は不明ですが見た感じ銀メッキケーブルでオーディオグレード品と思われます。
長さは約140mm程。非常に柔らかく取り回しも良いです。
C to Aアダプタも付属しているので、Android/iPhone/PC/ゲーム機等幅広いデバイスで使用可能です。
外観について

アルミ製と思われるシャーシにスケルトンブラックのプレートを採用し中の構造がうっすらと見えるオシャレなデザイン。1万円未満という価格帯ながら小型高性能DACチップ「CS43131」を2基搭載したデュアルDAC構成です。

裏面も表面と同素材ですが特にデザイン等は無い無地です。


3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス出力を両方搭載。一般的なイヤホンからハイエンドのバランス接続対応モデルまで幅広く使用可能です。入力はUSB-Cポート

コントロールは中央が電源ボタンと両端のボリュームボタンの計3つのみで音質フィルター等は特に設けられていないシンプルな機能とデザイン。ボリュームは独立している為接続デバイスのボリューム調整とは別に細かく調整可能です。


100円玉とのサイズ感比較。縦横は100円玉3枚分ぐらいの面積でとてもコンパクトです。


本体の重さも実測値で約19.3gととても軽いです。

イヤホン・ヘッドホンを接続すると、PCⅯは緑、DSDは赤色と内部のLEDが点灯し再生フォーマットが視覚的にわかるようになっています。
使用した感想

AndroidとPCに接続し使用した感想です。
良かった点・気になった点
良かった点
・小型軽量設計
かなり軽く小型なのでガジェットポーチや鞄のポケット等に忍ばせておけて荷物になりません。ポータブル環境においてやはり携帯性の高さは正義です。
・癖のない緻密でクリアなサウンド
音質傾向は味付けをされるというより、”素材の良さを引き出す澄んだ音になる”という印象です。
特別どこかの帯域やディティールがフォーカスされるような所謂味変的な要素は無く、余計なノイズを消し去り澄み切ったスッキリサウンドに仕上げてくれます。サウンドステージもぐっと広がる印象で、澄み切った広いサウンドステージに音源だけ生々しく響くイメージです。何より音が緻密で、スマホにイヤホン直挿しだと刺さったり、ノイズが耳触りに感じるような大きなボリュームでもTK1を噛ませるとディティールが破綻せず聴いていられます。ついつい大きな音で聞きたくなってしまうのでボリュームに注意です。癖は全く無く、見通しの良さ格段に上がるので音楽鑑賞は勿論の事ゲームや制作とも相性が非常に良く万能に使いやすい特性です。
・省電力
バッテリー非搭載のドングルDACをスマホで使用する時に気になるポイントとしてはどれぐらいスマホのバッテリー消費に影響するかですが、実際に接続して使用してみた感想としては接続していない時とほぼ差が無く、影響はかなり少ないものと思われます。省電力でここまでクリアにしてくれるのはかなり良いと思います。
気になった点
・ボタンの判別がつきにくい

3つのボタンを搭載していますがプラスやマイナス等の表記は無く、ボタンの形状も全く同じなので、中央の再生/停止ボタンはよいですがボリュームアップ/ダウンが視覚的にわかりづらいですし、形状も全て同じなので感触で判別するのも難しいです。プラスマイナスを表記するか、どちらかに点字のような印が欲しいなと思いました。
・ボリューム設定は記憶されない
ボリュームを上下して調整しても再度脱着するとデフォルトのボリューム設定に戻ってしまいます。再生コンテンツの音量にもよりますがボリュームを下げた状態のつもりで使おうとした時に大音量でびっくりする事があるので使用する際は接続デバイスのボリュームをある程度下げた状態から使用した方が良いです。これについては開発側がフィードバックに基づいてファームウェア更新による実現を検討しているそうなので今後ボリューム設定の記憶が実現する可能性はありそうです。
・スケルトンプレートについて

これは完全に好みの話になってしまいますが、携帯する事が前提のドングルDACに傷がつきやすいスケルトンパーツの採用は個人的にあまり好ましくないなという感想です。ビジュアルはとてもかっこいいですけどね。綺麗に使いたい場合は汎用の保護フィルムをカットして貼り付けて使用するか、傷が付きにくいマイクロファイバーやベルベット素材で内張された保護ケースに収納する等工夫が必要です。見た目が気にならないのであれば開封時の保護フィルムを貼ったまま使っても良いかもしれません。
総評

総評
TRI TK1は、1万円未満の価格帯ながら、デュアルDAC構成による高いS/N比とダイナミックレンジを実現し、ノイズの少ないクリアで緻密なサウンドを楽しめる携帯性に優れたポータブルDACアンプです。
音質は特定の特徴を強調するのではなく、音源そのものの良さを引き出すような、癖のない澄み切ったサウンドが魅力です。サウンドステージが広がり、細部の表現力も向上するため、音楽鑑賞だけでなくゲームや制作など幅広い用途で活躍します。
また、Android、PC、iPhoneなど多様なデバイスで使用できる高い汎用性も強みです。省電力設計でスマートフォンのバッテリー消費への影響も少ないため、外出先でも安心して使用できます。
一方で、ボタンの判別がしにくい点や、接続し直すとボリューム設定がリセットされる点など、操作性には改善の余地が見られますが、音質における満足感は非常に高い製品でした。
このような人におすすめ
- 手軽に高音質を楽しみたい人:
スマートフォンやPCの音質を手軽に向上させたいと考えている人。 - 高音質なモバイル環境を求めている人:
携帯性を重視し、外出先でもクリアなサウンドで音楽やゲームを楽しみたい人。 - ジャンルを問わず様々なコンテンツを聴く人:
癖のない万能なサウンドを求めている人。 - コストパフォーマンスを重視する人:
1万円未満の予算で、高い性能と汎用性を兼ね備えたDACアンプを探している人。
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