ooopusX Op.24 レビュー 新興ブランド1作目となるダイヤル式チューニング機能搭載有線イヤホン

イヤホン
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概要

今回はooopusXより発売の有線イヤホン『ooopusX Op.24』をレビューしていきます。

提供:TRN

ooopusXについて色々調べましたが、登場したばかりの新興オーディオブランドという事でまだ情報が少なく、出自についてもいまいちよくわかりませんでした。この『ooopusX Op.24』がブランド1作目のIEMのようです。(ブランド名や製品名を何と読むのかも分かりません。「オーパスエックス オーピーツーフォー、にーよん?」で合ってますか?有識者がいれば教えてください。)

今回TRNよりご提供頂いており、協力ブランドと言っていたので直接的な関係性があるのかは不明ですが何かしらの協力関係にあるようです。

そんな謎だらけのブランド、ooopusXの1作目となるIEM『ooopusX Op.24』の特徴や機能、使用して良かった点や気になった点について語っていくのでご興味がありましたら是非最後までご覧ください。

スペック・製品仕様

項目仕様
ドライバー2 ダイナミックドライバー + 4 バランスドアーマチュアドライバー
振動板シリコン複合カーボンファイバードーム
インピーダンス(1kHz時)15Ω(モード1)、27Ω(モード2)
感度(1kHz時)127dB/Vrms
THD(1kHz時)1%未満
周波数応答10〜40kHz
ケーブル素材無酸素銀メッキケーブル
※公式資料より引用

本機は、2基のダイナミックドライバーと4基のバランスドアーマチュアドライバーを組み合わせたハイブリッドIEMであり、10mmDDを低域、8mmDDを中高域、2BAを超高域に割り当てる事で幅広いレンジと解像度を両立させることを狙った設計がなされています。

さらに、本機はインピーダンスを15Ωと27Ωの二段階で切り替えられる仕様を備え、ポータブル機器では力強く、据え置き環境では落ち着いた解像志向のサウンドを楽しむことができるようです。

感度は127dB/Vrmsと非常に高く、スマートフォン直挿しでも余裕のある駆動が可能です。

周波数特性は10Hzから40kHzと広帯域にわたり、ハイレゾ音源の再生にも十分対応。

ケーブルには無酸素銅銀メッキ線を採用。

内容物

  • イヤホン本体
  • イヤホンケーブル
  • イヤーピース2種各3サイズ
  • 説明書類

イヤーピースは吸着力の高いものとさらっとしたものの2種類のシリコンタイプが付属。
透明度の高い方はTRN Tipsと思われ、協力関係にある事がわかります。

付属のケーブルは2芯銀メッキ線。柔らかく取り回しは良いです。

外観

イヤホン本体は近未来感のある機械的なデザインが特徴的です。ハウジングは金属でも樹脂でもなく、石膏のような質感。円形のパーツにはブランド名由来と思われるXの文字がデザインされています。思わずポストしたくなる既視感のあるデザインですがこれは大丈夫なのだろうか。

このイヤホン最も大きな特徴はこのダイヤルパーツ。
このダイヤルを印の位置に合わせて回転させる事で2種類のチューニングを使い分ける事ができます。
ディップスイッチ式やノズル交換式はよくありますがダイヤル式は珍しいですね。

コネクタはQDCタイプの2pin。
ノズル口径は約5mm、最大約6mm、ノズル長は約6mmです。

100円玉とのサイズ感比較。
ギミックを搭載した多ドラの割にIEMとしては平均的なサイズ感な印象です。

イヤホン片側約5.3gとずっしりしてそうな見た目ですが意外と軽いです。

使用した感想

装着感について

特別内側シェルが複雑な形状をしている訳でもありませんが、耳甲介腔全方面に接触ししっかり全体でホールドされる為抜群のフィット感と安定感で、個人差はあると思いますが、成人男性でおそらく平均的なサイズと思われる私の耳にはジャストフィットで最高の装着感でした。レビューを作成している間長時間着けっぱなしにしていますが全然疲れて来ないです。

音質について

DAP(SONY NW-ZX707)に付属のケーブルとイヤーピースで使用した感想です。

ギミックに気を取られていましたが、聴いてみて本当に驚きました。
1万円未満とは思えない圧倒的な解像感と艶やかさです。

全体としては非常に見通しが良く解像度の高いサウンドで、低域はブリブリ鳴る輪郭がはっきりした低音で、中高域は明瞭ながらも伸びが良く艶があり、明るく広がりがあります。感度も高くインピーダンスも低めなので出力が高くとても気持ちの良い派手なサウンドです。

モードによる違いとしては、モード1の方が低域、中域がより力強く出て音の広がりも大きいようように感じます。モード2は1に比べ忠実でバランスの取れたサウンドに近づいているように感じます。それでも派手ですが。チューニングスイッチタイプのように特定の帯域を強調というよりは、サウンドの力強さ、派手さが調整できるイメージです。

派手なサウンドでより気持ちよく聴きたい場合はモード1、どちらかといえば忠実でバランスを重視したい人はモード2がおすすめです。

もちろん好みもあるのであくまで個人の感想ですが、ここ最近聴いた1万円以下のIEMの中で1番音が良く感じたというか、一番好きでした。最近はどのブランドもレベルが高く激熱な価格帯ですが、中でもこれはかなり凄いと思います。ギミックに目が行ってしまいますが、サウンドクオリティがガチです。

良かった点・気になった点

良かった点

直感的に変えられるダイヤル式チューニング

ディップスイッチ式だと細いピンが必要だし、ノズル交換式だと交換する手間が発生するので頻繁に変えようと思うと面倒ですが、他のパーツが必要無く本体のみの操作で変えたい時にさっと変えられるのでストレスフリーでとても良いと思いました。

・同価格帯で圧倒的な音質

先ほど音質についてでも語りましたが、音の解像度や細かいディティール表現の質感がどう聞いても1万円未満のIEMから出る音じゃないんですよね。新興ブランド1発目という事もありかなり気合が入っているのかもしれません。ギミックも面白いですが、音質がガチです。

気になった点

・チューニング状態が外観で分かりづらい

これは2つのチューニングモード時の外観です。

モード1
モード2

おわかりいただけただろうか…

という茶番はさておき、このイヤホンの最大の特徴であるこのダイヤル式チューニングギミックですが、「今どっちの状態か」が外観ではかなり分かりづらいです。というのも、デザインに2つの問題点があります。1つ目はダイヤル側に付いている2つの〇印の色や形が全く同じ事。2つの内1つの色を変えるだけで今はこっちのチューニングか、と瞬時に判断がつきますが、色や形が全く同じなのでぱっと見では分かりづらいです。2つ目に分かりづらさに拍車をかけているのがダイヤルの「X」のロゴデザインです。Xの対称性が高い形状故ダイヤルを変えてもぱっと見のデザインはほぼ変わりません。一応Xのデザインにラインが入っていますが、間違い探しレベルでこの違いだけで判断するのは困難でしょう。

最も分かりやすい判断材料としては2つの〇印の内1つが前方にあるかどうかで、前方に来ていればモード1、来ていなければモード2です。特に欠点という程の事でもありませんが2つの〇印の内1つの色や形を変えるだけで解決できた事なので勿体ないなと思いました。

総評

ooopusX Op.24は、新興ブランドooopusXが手掛けた初のIEMでありながら、完成度の高さが際立つ製品です。2基のダイナミックドライバーと4基のBAを組み合わせたハイブリッド構成に加え、ダイヤル式のチューニング機能を搭載することで、力強く派手なサウンドとバランス重視のサウンドを直感的に切り替えられる点が大きな特徴です。

音質面では、1万円未満の価格帯とは思えないほど解像感と艶やかさに優れ、低域の迫力、中高域の明瞭さ、広がりのあるサウンドを実現しています。装着感も快適で長時間使用にも向いており、付属ケーブルやイヤーピースの質も良好です。唯一の弱点は、チューニング状態が外観から判別しづらい点ですが、使用上の致命的な問題ではありません。

こんな人におすすめ

  • 低価格でも高音質なIEMを求める方
  • 派手で解像感の高いサウンドが好みの方
  • 気分や楽曲に応じてサウンドを切り替えたい方
  • 新興ブランドの個性的なモデルに興味がある方

特に「1万円以下で解像度の高いIEMを探している方」や「遊び心あるギミックを楽しみたい方」に強くおすすめできるモデルです。

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