概要
予約していたUSB-C小型トランスミッター『FIIO BT11』が届いたので、
早速サクッとレビューしていきます。
製品の主な特徴
出典:fiio.jp
- 最新のSoC「QCC5181」を搭載し、LDAC、aptX Losslessなどの高音質コーデックに対応
- 最新のスマートフォン、ゲーム機に対応、機器に差し込むだけでロスレス音質を実現
- 遠くまで、かつ明瞭に届く通信範囲
- 最新のBluetooth 5.4に対応
- LDACを含む幅広いBluetoothコーデックに対応
- RGBインジケーターライトにより動作状態をわかりやすく表示。
- 2台同時接続機能を搭載
- FIIOコントロールアプリで機能拡張が可能に
- エレガントなデザインと高品質な仕上げ
専門用語ばかりでよく分からない、という人の為にこのアイテムがどんなものか簡単に説明すると、
USB-Cに対応したデバイス(スマートフォンやPC、一部ゲーム機)にて、USB-Cポートに挿して設定すると『LDAC』や『aptX Lossless』といった高音質コーデックを利用できるようになる、というアイテムになります。(コーデックに対応したワイヤレスイヤホン、ワイヤレスヘッドホンは必須)
最近のAndroidデバイスは標準でLDACやaptX Adaptiveに対応している物も多く、高音質化させる、という意味ではそこまで恩恵はありませんが、aptX Losslessは使用できるデバイスが現状少ない為、Androidユーザーも注目していますし、なんといっても通常使用できるコーデックがSBC、AACといった基本的なもののみとなっていたiPhoneユーザーは、USB-Cポートを新搭載したiPhone15シリーズ以降のiPhoneであればこのアイテムを使用する事で簡単にLDACやaptX Adaptiveといった高音質コーデックを使用できるようになる為恩恵が大きく、注目している人も多いのではないだろうか。
通話プロファイルには対応していないのでワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンを接続しても通話は不可。
製品仕様・スペック
出典:fiio.jp
項目 仕様 Bluetoothバージョン Bluetooth 5.4 対応Bluetoothオーディオコーデック SBC、aptX、aptX LL、aptX Adaptive、aptX Lossless、aptX HD、LDAC Bluetoothチップ QCC5181 最大サンプリングレート 96kHz/24bit USBポート USB Type-C USB1.0(充電/データ転送) 入力電力 5V/1A 待機消費電力 22mA未満 サイズ 約28mm x 21mm x 9mm 重量 約3g 付属品 USB Type-C保護プラグ×1(BT11に予め装着)
USB Type-A to Type-Cアダプター
クイックスタートガイド
LEオーディオにも対応しているそうですが、今後のアップデートにて対応するそうで、現在は非対応。
内容物
- トランスミッター本体
- USB-C to A 変換コネクタ
- 説明書類
外観
横長の形状。中央部にインジケータ搭載。表裏無く両面から見える仕様。
指先程の超小型で重さも約3gと超軽量。
スマホにケースを着けていても問題無く接続可能。余程ごついケースでなければ大体接続できそう。
USB-A変換プラグも付属
使用してみた感想
アプリ「fiio control」でBT11を検索して接続。
ここでうまく接続できずに躓く人も中にはいると思うが、
説明書と一緒に封入されている黄色い紙に公式が詳しく解説している動画のQRコードが載っているので、まずはこの動画を全て観てから扱う事をおすすめする。
因みに動画は英語だが字幕機能を利用すればなんとかわかる。
この動画を観れば多分接続できる…はず
同様のトランスミッターではコーデックを自動で振り分けられて接続されてしまう物も多いが『Bluetoothコーデックを選択』から使用したいコーデックのみ選択できる便利な仕様。
現状aptX Losslessは項目に無く、aptX Adaptiveと同一項目として扱われている。
そもそもaptX LosslessはaptX Adaptiveの拡張機能、つまりaptX Adaptiveの一部なので、切り分けは難しいのかもしれない。なので現状aptX Losslessに対応したワイヤレスイヤホンをaptX Adaptiveで接続してもaptX Losslessが適用されているかはわからない。しかし、今後もアップデートを続々と予定しているそうなので、aptX Losslessが独立する事もあるかも…?
因みに、どのコーデックで接続されているかはBT11のインジケータライトのカラーで判別する。
インジケーターライト:
- SBC:青色(点滅)
- aptX/aptX LL:紫色(点滅)
- aptX HD:黄色(点滅)
- LDAC:白色(点滅)
- aptX Adaptive/aptX Lossless:緑色(点滅)
- ペアリング中:赤色と青色(交互点滅)
- 再接続待機中:青色(高速点滅)
※11月29日現在、インジケーターランプ色の一部が取扱説明書の説明と異なっている事象が確認されております。
出典:fiio.jp
・aptX HD:取扱説明書上「黄色」が「緑色」に。
・LDAC:取扱説明書上「白色」が「水色」に。
こちらにつきましては次回アップデートで修正される予定です。機能上の問題はございません
となっている。
という事で最寄りにあったaptX Lossless、LDAC対応ワイヤレスイヤホン、EarFun Air Pro 4のLossless設定をONにしてBT11と接続してみた。
インジケータライトがグリーンに点灯し、比較的スムーズにaptX Adaptive/aptX Losslessに接続できた。
特に途切れたりもせず問題無く使用できた。
遅延テスト動画にて遅延を確認してみたが遅延もかなり少なく、動画やカジュアルにゲームを遊ぶぐらいなら全く問題無い。(デバイスにより多少異なります。)
続いてLDACで接続してみた。
本来は白色になるそうだがバグで水色になっている。
一応LDACは適用されているっぽい。
この辺の不具合は直近のアップデートにより改善予定だそう。
室内使用のみだがLDACも接続の途切れ等は特に起こらず安定している。
遅延はaptX Adaptive/aptX Losslessよりは極わずかにあるがそれでも動画は気にならずに鑑賞できるレベル。
aptX Adaptive/aptX LosslessとLDACを同じワイヤレスイヤホンで聞き比べてみて思うのはやっぱり高音質コーデックでも音の傾向が全然違うな~と改めて感じた次第。この聞き比べだけでも面白い…と感じる人は極一部かもしれないが。
因みに、BT11は2台同時接続にも対応しているので例えば2人でBT11に同時接続して同じサウンドを楽しむ事も出来る。本体に物理ボタンは無いので1台目を接続した後にアプリで再度ペアリングモードにする事で2台目を接続できる。
USB-Cポートに挿してアプリで簡単な設定をするだけでお手軽に高音質コーデックに対応させる事ができる魅力的なアイテムでした。実際に使用したところAndroidでは普通に使えました。
特にiPhoneユーザーにとっては携帯性抜群の待望の神アイテムなのではないでしょうか。
高音質コーデック非対応のデバイスでaptX Adaptive/aptX LosslessやLDAC等の高音質コーデックをお手軽に使用したい人におすすめです。
今後aptX AdaptiveからaptX Losslessが独立したらAndroidユーザーからもより需要は高まりそうです。今後のアップデートにも期待です。