概要
今回はACEFASTより発売のイヤーカフ型オープンイヤー完全ワイヤレスイヤホン『ACECLIP Pro』をレビューしていきます。
提供:ACEFAST

最近はオーディオ分野では耳掛け式オープンイヤーイヤホンを中心にスタイリッシュかつファッショナブルなワイヤレスイヤホン展開しているACEFASTですが、今回おそらくブランド初となるイヤーカフ型が登場しました。
スタイリッシュなデザインで高性能を実現させるのが得意なブランドなので今作は好みのイヤーカフ型という事もありかなり楽しみです。
製品の特徴、機能、実際に使用してみて良かった点・気になった点等を語っていくので、ご興味がありましたら是非最後までご覧ください。
スペック・製品仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドライバー | 20×8mm (トリプルマグネット・スーパーリニアムービングコイル) |
| Bluetoothバージョン | BT 5.4 |
| 対応コーデック | SBC / AAC |
| 再生時間(単体) | 約7時間(音量50%時) |
| 合計再生時間 | 約28時間 |
| 充電時間(イヤホン) | 約1時間 |
| 充電時間(ケース) | 約2時間 |
| 防水性能 | IP55 |
| 充電ポート | USB-C |
| 通信距離 | 10m |
| 専用アプリ | 〇 |
| ゲーム(低遅延)モード | 〇 |
| 空間オーディオ | ✖ |
| 装着検出 | ✖ |
| マルチポイント | 〇 |
| 急速充電 | 〇 |
搭載ドライバーは20×8mmと楕円形の大型ドライバーです。
一般的には1ドライバーに対し1つが標準的な磁石を3つ搭載したトリプルマグネット式で、
駆動力や精度の向上が期待できます。
Bluetoothバージョンは箱や商品ページでは6.0となっていますが説明書には5.4と記載されており、搭載チップ情報を調べたところ5.4が正しそうです。
コーデックはSBC/AACに対応。
最大再生時間は単体で約7時間、ケース込みで約28時間となっています。
単体再生時間はイヤーカフ型の中では長めで良いですね。
IP55防塵防水規格を取得しており雨や汗を気にせず外出時や運動用途でも使用可能です。
主な機能としては2台のデバイスに同時接続可能なマルチポイント機能やゲーム(低遅延)モードに対応しています。
内容物

- イヤホン本体+充電ケース
- 充電ケーブル
- 説明書
外観・デザイン

直近で発売している耳掛け式オープンイヤーイヤホンでも採用していた薄くて平たい楕円型ケースを踏襲しています。マット仕上げで落ち着いた印象です。

ケースの厚みは約2.5cm程とかなりの薄型でポケットに入れて携帯しやすいサイズ感。

充電ポートはケース底面に搭載されています。

蓋を開けるとこんな感じ。蓋は約90度で固定されます。
イヤーカフイヤホンの多くは本体が縦向きに収納されている物が殆どですが、横向きに収納するデザインでこの薄さを実現しています。開けた様子は一見貝みたいですね。

平べったく開けたケースに本体が十分にせり出している為とても取り出しやすいです。

100円玉とのサイズ感比較。

本体ブリッジ部分は柔軟性があり多くの耳型にフィットします。
そしてこのイヤホン、何と耳の前側に来る鏡面仕上げの部分、ブリッジ部分、耳後ろ部分のどこからでもタッチコントロールが可能な仕様です。


本体片側約6.5g、ケース込みで約43.5と軽量です。
専用アプリについて


イヤホン関連の機能は基本的に1つのタブに集約されていて扱いやすいです。
スクショには写っていませんが、一覧画面右上のアイコンからその他の機能を展開できます。と言っても、この製品の場合初期化とファームウェアアップデートのみですが。
なにやら見慣れない『屋外の増強』という機能は、騒音がある屋外でも音楽を聴きやすいように出力を上げてくれる機能のようです。こちらの使用感については後ほど詳しく言及します。


イコライザーはタップするだけで簡単に音質傾向を変えられるデフォルトを含めた3種類のプリセットと、自分で細かく調整可能なカスタムイコライザーが設けられています。

『ボタン設定』では操作項目に好きな操作を割り当ててカスタムする事が出来ます。
通話操作は以下のようになっておりカスタム不可です。
| 操作内容 | 操作方法 |
|---|---|
| 着信を受ける | 左/右イヤホンの多機能キーを 2回タップ |
| 通話を終了する | 通話中に左/右イヤホンの多機能キーを 3回タップ |
| 着信を拒否する | 着信中に左/右イヤホンの多機能キーを 3回タップ |
| ダイヤルキャンセル | 通話中に左/右イヤホンの多機能キーを 2回タップ |
・ゲームモードは専用アプリとイヤホン操作どちらからでもONにする事ができます。
・オフタイマーでは1分から3時間まで電源OFFのタイマーを設定可能です。

イヤホンからアラームを鳴らして見つけやすくする機能も搭載しています。(接続時のみ可)


その他、アプリ自体の機能としては環境音を再生できる仮眠やチルタイム用のホワイトノイズ機能を搭載しています。タイマー機能も使用可能です。アプリ自体の設定タブでは言語選択やカスタマーサポートへの連絡を行う事ができます。
使用した感想
装着感について



重厚感のある見た目ですが装着感はとても軽やかで安定感も高く、接触面積が小さい為着けている事を忘れるぐらい快適です。もっと異物感があるかなと想像していましたが、本当に何も着けていないような感覚です。圧迫感や窮屈さも全くありません。耳に挟み込む形式のイヤーカフ型なので眼鏡やマスク等と干渉しない点も良いですね。脱落する心配はほぼ無いので運動用途にも向いています。
音質について

AndroidにてAAC接続で使用した感想です。
オープンイヤーながら緻密で輪郭のはっきりした鮮明なサウンドが印象的で、抜けが良く広がりが感じられサウンドステージは縦横共に広いです。
中高域はクリアでスッキリとした鮮明さがあり、本来低域の苦手なオープンイヤー型ながら低音はカナル型さながらの深さと立体感まで表現できています。
多くのオープンイヤーイヤホンは構造上低域が弱くなってしまいますが、しっかりと低音も出てバランスの良い臨場感のあるサウンドが楽しめます。
個人的に音質はかなり良いと感じました。
主な機能について
『屋外の増強』機能について
オープンイヤー型だと密閉していないので外出時に外の環境音でかき消されて音楽が聞こえにくくなってしまいますが、出力を上げて増強する事で外でも音楽を聞こえやすくしてくれます。
本来はそういった用途ですが出力増し増しのイコライザープリセットとして扱うのもありだと思います。おそらく初回接続時はONになっているので、OFFにする事でバランスの良いサウンドを楽しめます。
マルチポイント
Android2台に同時接続して試してみました。
先発デバイス再生中に後発デバイスを割り込めるタイプで、切替レスポンスも約1秒程と優秀です。安定性も特に問題ありませんでした。
ゲームモード
ゲームモードをONにして遅延計測アプリを使用し10回計測した平均値から有線イヤホンで10回計測した平均値を引く方法で簡易計測したところ230msとそれなりに遅延があります。
主要動画サイトや動画サブスクでは遅延が自動同期される為問題無く使用できますが、FPSや格闘ゲーム等低遅延が重要なゲームに使用するのは厳しいと思います。
使用してみて良かった点
・携帯性抜群のケースデザイン

イヤーカフイヤホンの多くは本体が縦向きに収納されている物が殆どで、それなりに厚みがある為ポケットに入れると腫れぼったくなってしまいますが、薄型ケースの本機はポケットにもスッキリと収まりが良いです。いちいち鞄から出したりしまったりが面倒な外出時もサッとポケットから出し入れできる点がとても快適に感じました。近所での散歩や運動時に身軽に済ませたい、という時にもポケットに入れて携帯しやすく便利です。
・何も着けていないかのような装着感

圧迫感は感じないけどずれない絶妙なホールド力で、誇張抜きに今装着しているかいないか分からなくなる時があります。それぐらい軽やかで違和感の無い装着感です。
装着時の何も着けていないかのような軽やかさは今まで試してきたイヤーカフ型の中でも屈指の快適さです。
・自在にコントロール可能なサウンド


『屋外の増強』モードやイコライザー機能によって、シーンや好みに合わせた自在な音質のコントロールが可能です。イコライザー機能自体はどのブランドもほぼ搭載していますが、オープンイヤー型でイコライザー機能を使用しても密閉されていない構造上多くは変化を感じにくい、もしくは変化があったとしても僅かな変化である事が殆どで結局使わない事も多いのですが、このイヤホンはイコライザー機能で明確に音質傾向の変化を感じられました。プリセット自体は種類が少ないですが、ボーカル強化と低域強化という定番の2種でしっかりその通りに音質傾向を変化させてくれるのでかなり満足感が高いです。
・本体のどこでもコントロール可能

鏡面仕上げの出音部周辺、ブリッジ部分、耳後ろ部分とどこをタッチしてもコントロールできる仕様ですが、試す前は正直あまり嬉しくありませんでした。というのも、これまで試してきた複数箇所のコントロール機能を搭載した『HUAWEI FreeClip』や『SOUNDPEATS Clip1』は、センサー部の感度があまり良くなく結局1箇所しかまともに使用できない、みたいな具合だったからです。しかし、このイヤホンは3箇所とも及第点以上の感度で操作する事が出来、自分の好きな場所で快適にコントロールする事ができます。
使用してみて気になった点
・操作項目が少ない

操作項目にシングルクリックや長押しが無く、ダブルクリックとトリプルクリックの2項目、左右合わせて4項目しか操作項目がありません。4項目となると、再生/停止、曲送り/曲戻し、ボリューム増/減 等基本操作の中だけでも必ず取捨選択しなければなりません。ゲームモードや音声アシスタントを入れるとなると更に圧迫して何かを諦めなければなりません。よってコントロールの自由度はやや低めです。
・コントロールにはコツが要る
3箇所とも及第点以上の感度だと言いましたが、このイヤホンのセンサーは反応させるのに少しコツが要ります。そのコツが分からないと、いくらタップしても全く反応しません。
その操作のコツというのは、指先で叩くようにタップする事です。
どうやら圧力か振動で検知しているようで、優しく触っただけでは一切検知しません。
タッタッタッ と指先で少し強めに叩くように衝撃を与えるとしっかり検知します。
良く言えば誤タップを防止してくれるありがたい仕様ですが、この仕様に気付かないと感度の悪いイヤホン、という評価になってしまうでしょう。
・音漏れはそれなりにある

音漏れを抑止する設計との事ですが、過去に試してきたイヤーカフイヤホンと比較しても音漏れはやや大きめです。その分音は良いのですが。
『屋外の増強』モードをONにしていると音漏れというかダダ漏れです。人が密接している環境や静かな空間では注意が必要です。
総評
ACEFAST初のイヤーカフ型ながら、このタイプで課題となりがちな「低音の弱さ」を見事に克服しています。大型ドライバーによる深みのある低音と、クリアで広がりのあるサウンドは、音楽鑑賞用としても十分に通用するレベルです。
また、ケースの携帯性が抜群で、非常に薄くポケットへの収まりが良い点も大きな魅力。 一方で、「音漏れがやや大きい」「タップ操作にコツ(強めの振動)が必要」「操作割り当て数が少ない」といった癖もありますが、これらを許容できるのであれば、日常の「ながら聴き」をワンランク上の体験にしてくれる良作です。
こんな人におすすめ
- カナル型(耳栓型)の圧迫感が苦手で、極上の装着感を求める人
(「着けているのを忘れる」ほど軽く、メガネやマスクとも干渉しません) - オープンイヤー型でも、しっかりとした低音・迫力ある音質を楽しみたい人
(アプリのイコライザーや「屋外の増強」機能で好みの音に調整可能です) - 荷物をコンパクトにしたい、ポケットに入れて手軽に持ち運びたい人
(ケース厚約2.5cmと非常に薄く、取り出しやすさも優秀です) - スポーツや家事をしながら安全に音楽を聴きたい人
(IP55の防塵防水と高いホールド力があり、周囲の音も聞こえます) - スマホとPCなど、複数デバイスをスムーズに切り替えたい人
(優秀なマルチポイント機能を搭載しています)
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