概要
今回はSOUNDPEATSより発売の新作イヤーカフ型ワイヤレスイヤホン
『UUイヤーカフイヤホン』 をレビューしていきます。
提供:SOUNDPEATS
昨年末に発売された『CCイヤーカフイヤホン』は凄まじいコストパフォーマンスとクオリティですぐにヒット商品となりましたが、今作はどんな違いがあるのでしょうか。
前作『CCイヤーカフイヤホン』や『HUAWEI FreeClip』と比較しながらレビューしていきたいと思います。
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通常価格:6180円(税込)
動画版はこちら↓
スペック・製品仕様
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | UUイヤーカフイヤホン (モデル名:POP Clip) |
カラーバリエーション | ブラック、ホワイト |
タイプ | ワイヤレス |
形式 | イヤーカフ型 |
本体操作 | 物理ボタン |
素材 | 高品質TPU、ニッケルチタン形状記憶合金 |
ドライバー方式 | 10.8mm デュアルマグネットダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 20Hz—20KHz |
対応コーデック | AAC、SBC |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.4 |
最大持続時間(単体) | 8時間(AAC、60%音量、正常モード、ダイナミックEQ OFF、ムービーモード OFF) |
最大持続時間(ケース込み) | 30時間(AAC、60%音量、正常モード、ダイナミックEQ OFF、ムービーモード OFF) |
重量(片側) | 約4.7g |
重量(充電ケース込み) | 約46.73g |
サイズ(片側) | 27.4×26.7×22.5mm |
サイズ(充電ケース) | 63.7×49.8×30.6mm |
充電時間(イヤホン) | 1.5時間 |
充電時間(充電ケース) | 2時間 |
充電コネクタ | USB Type-C |
内蔵マイク | 片側1基 |
風切り音低減 | 対応 |
急速充電 | 対応 |
イヤホンを探す機能 | 対応 |
左右気にせず収納 | 対応 |
排水機能 | 対応 |
ダイナミックEQ | 対応 |
ムービーモード | 対応(3Dオーディオ) |
通話用ノイズキャンセリング | 対応(AI ENC技術) |
マルチポイント | 対応 |
ゲームモード | 対応(0.08秒低遅延) |
専用アプリ | 対応(Google Play「PeatsAudio」、App Store「PeatsAudio」) |
防水性能 | IPX5 |
付属品 | ・SOUNDPEATS UUイヤーカフイヤホン本体×1・充電ケース×1・Type-C充電ケーブル×1・日本語取扱説明書×1・アプリガイドカード×1 |
通常価格 | 6,180円 |
項目 | SOUNDPEATS UUイヤーカフイヤホン NEW | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン | QCY Crossky C30 | HUAWEI FreeClip |
---|---|---|---|---|
ドライバー | 10.8mm デュアルマグネットダイナミックドライバー | 12mm デュアルマグネットダイナミックドライバー | 10.8mm デュアルマグネットダイナミックドライバー | 10.8mm デュアルマグネットダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 20Hz–20KHz | 20Hz–20KHz | 20Hz–20KHz | 20Hz–20KHz |
対応コーデック | SBC / AAC | SBC / AAC | SBC / AAC | SBC / AAC / L2HC |
Bluetoothバージョン | 5.4 | 5.4 | 5.4 | 5.3 |
連続再生時間(単体) | 約8時間 | 約6時間 | 約5.5時間 | 約8時間 |
連続再生時間(ケース込み) | 約30時間 | 約24時間 | 約25時間 | 約36時間 |
充電時間(イヤホン) | 約90分 | 約32分 | 記載なし | 約40分 |
充電時間(ケース) | 約120分 | 約106分 | 約120分 | 約60分(有線)/ 150分(ワイヤレス) |
充電方式 | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C / ワイヤレス |
急速充電 | 対応(10分で最大2時間再生) | 対応(10分で最大2時間再生) | 記載なし | 対応(10分で最大3時間再生) |
防水性能(イヤホン本体) | IPX5 | IPX5 | IPX5 | IP54 |
操作方式 | 物理ボタン | タッチセンサー | タッチセンサー | タッチセンサー |
マルチポイント | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
空間オーディオ | 〇 | 〇 | 〇 | △(一部HUAWEI端末のみ) |
低遅延モード | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
左右自動切替 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
排水機能 | 〇 | × | × | × |
重量(イヤホン片側) ※実測値 | 約4.8g | 約6.3g | 約5.1g | 約5.5g |
重量(ケース込み) ※実測値 | 約46.73g | 約47.3g | 約42.3g | 約56.8g |
価格 | 6,180円 | 7,280円 | 6,580円 | 27,800円 |
発売日 | 2025年2月 | 2024年11月25日 | 2024年10月18日 | 2024年2月20日 |
内容物
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- ワイヤレスイヤホン本体+充電ケース
- 充電ケーブル
- 説明書類
レビュー
外観
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ケースはコロッとした丸みのある形。
前作CCイヤーカフイヤホンは光沢のある質感でしたが、
今作はマット仕上げで落ち着いた印象。
前面中央にはインジケーター搭載。
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背面はこんな感じ。
サウンドピーツのロゴプレートも同系色、小さめにあしらわれている為目立ちません。
背面下部にUSB-C充電ポート。
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充電ケース右側面にペアリングリセットボタンがあり、2台目を接続する際やペアリング情報をリセットする際はこちらを長押しします。
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充電ケースを同ブランドのCCイヤーカフイヤホンとHUAWEI FreeClipと比較。
サイズ感は2種の中間ぐらい。厚みはこの中だと一番ある。
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蓋を開けるとこんな感じ。
ブリッジ部分がせり出しているので摘まみやすく取り出しやすいです。
また、前作同様、HUAWEI FreeClipにも搭載されている左右自動切替機能が搭載されているので、
左右を初期状態と逆に収納してしまっても、次回使う際には左右が自動で割り当てられるので左右を気にせず本体を収納する事が出来ます。
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本体はこんな感じ。
ブリッジ部分が細く、出音部側は球体状、耳後ろにくる部分はビーンズ状の形状となっています。
前作のCCイヤーカフイヤホン同様、UUイヤーカフイヤホンも本来は「POP Clip」というモデル名ですが、U型の見た目から読みやすく覚えやすいように日本では『UUイヤーカフイヤホン』を正式名称として販売するそうです。
コントロールについて
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前作はタッチセンサー式でしたが、今作は物理ボタン式です。
タッチセンサー式は簡単に押せるメリットがある一方、イヤホンの形状によっては感度が悪く反応しづらかったり、逆に感度が良すぎて誤反応してしまう事もある為物理ボタンにする事でそれらを解消し確実な操作を行う事ができます。
ボタンはクリック感があり、硬すぎず力も要らない丁度良い硬さに感じました。
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耳後ろ側にはさりげなくサウンドピーツのSがあしらわれています。
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出音部と操作部を繋ぐブリッジ部分には形状記憶合金が採用されており、程よく柔軟性はありながらもやさしくホールドしてくれます。
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前作CCイヤーカフイヤホンと外観比較。
同じイヤーカフ型でもデザインの方向性が全く異なります。
お次はHUAWEI FreeClipとの比較。
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さて問題です。どちらがUUイヤーカフイヤホンでしょうか。
正解は写真左側がUUイヤーカフイヤホンです。
FreeClipを見たことがある方は前の既視感を覚えた方も多いのではないでしょうか。
ここまで近づけて大丈夫だろうか、というぐらい形状はまんまFreeClipです。
質感はFreeClipよりもややマットで落ち着いた印象があります。
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今作はケースのサイズ感、本体の形状、機能とかなりHUAWEI FreeClipを意識しているようで、参考資料には搭載ドライバーもHUAWEI FreeClipと同様のものを搭載していると記載がありました。
全く同じものかまではわかりませんが、価格はFreeClipの4分の1未満ですから、音質に対する費用対効果はかなりのコスパが期待できるのではないでしょうか。
重量
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実測値でイヤホン片側約4.8g。
ケース込みで約45.9g。
イヤホン単体は前作よりもHuaweiよりも軽いです。
専用アプリについて
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専用アプリは最近の同ブランド製品ではお馴染みのPEATSAudio。
ホームタブでは充電残量確認の他、ゲームモード、ムービーモード、ダイナミックEQ、カスタムキー(コントロールカスタマイズ)の項目を設定する事ができます。
ダイナミックEQは低音が増強され臨場感あるサウンドになります。
デフォルトでONになっているので、好みや場面でOFFにしましょう。
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コントロールカスタマイズではこのように細かく割り当て可能。
ゲームモードも割り当てる事ができるのでゲームや動画に使う頻度が高い人は割り当てておくといちいちアプリを開かなくて良いので便利です。
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イコライザータブでは聴覚テストで自分に最適化する『適応型EQ』、設定済みで選択するだけで音の傾向を変えられる『プリセット』、自分で細かくカスタム可能な『カスタムEQ』から選択する事ができるので初心者からこだわりのある方まで自分好みのサウンドを楽しめます。
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その他、ホームタブの『その他の機能』では、『排水機能』『イヤホンを探す』『音声ガイダンスの言語切り換え』『通知音の音量調整』が利用可能です。
『排水機能』は新搭載。雨に濡れたしまった際などに活躍が見込まれます。ONにすると排水用の音が鳴りますが、そこまで強い振動は感じずどこまで効果があるかは不明。
イヤホンを探す機能はイヤホンから音を鳴らす事ができるので、アプリと接続されてさえいれば近くで紛失してしまっても見つけやすくなります。
音声ガイダンスの言語切り換えは日本語対応で、ボリューム調整も可能なのは嬉しいポイントです。
アプリの主な機能はこんなところ。
使用した感想について
装着した見た目、装着感について
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装着した見た目に関してはブリッジ部分が細くコンパクトなので悪目立ちせず、イヤーカフイヤホンの中では比較的ファッションや年齢を選ばずに装着できる印象を受けました。見た目に関してはほぼFreeClipです。FreeClipに比べて光沢が控えめなので落ち着いた印象があり、色も無難で服にも合わせやすいと思います。
形はほぼFreeClipなので装着感はかなり近く、まるで着けていないかのような軽やかな装着感で快適さはイヤーカフ型の中でもトップクラスですが、質感の違いかUUイヤーカフイヤホンの方がFreeClipよりもずれにくく安定します。
FreeClipは激しい運動をすると外れはしませんが多少動くので少し不安になる一方、UUイヤーカフイヤホンは安定して定位置を保っているので安心感があり、運動にも向いていると思いました。
CCイヤーカフイヤホンはシリコン素材でずれにくく安定感がありますが多少着けている感はあるので、快適さで言えばUUイヤーカフイヤホンの方が上かなと思います。
音質について
AndroidにてAAC接続で使用した感想です。
音の粒子は細かく、中音域はCCイヤーカフイヤホン同様オープンイヤー型とは思えない程厚みがあり聴きごたえがあります。
ダイナミックEQをONにするとイヤーカフ型ながら本来苦手な低音もしっかりと楽しむ事ができます。
ONにした状態でバランスの良いサウンドといった印象で、OFFにすると低域は少し物足りないかなと思いました。逆に低域が好きじゃない人はOFFにすることで聴きやすいサウンドになると思います。
低域に関しては前作CCイヤーカフイヤホンの方が出ているな、という印象を受けました。
音場も広く、頭の中心から頭の外側まで聴こえるようなオープンイヤー型独特の臨場感あるサウンドを楽しめます。
箱出しからすぐに使用した際はドライな音で微妙かなと思いましたが、しばらくエージング(鳴らし込み)したらかなり良くなったので、開封後はしばらくエージングした方が良さそうです。
主な機能について
マルチポイント
Android2台に同時接続して試してみました。
先発デバイスの音声再生中に後発音声を割り込みできる優秀タイプのマルチポイント機能。
ただし、切替レスポンスは3秒から4秒ほどとやや遅め。
ムービーモード
元々広めなサウンドステージがより広がり、自分が音の中心に居るようなサウンドステージになります。
ダイナミックEQと併用するとモード名の通り映画との相性は抜群で、
オープンイヤー型の抜けの良さや蒸れないメリットもあり、個人的にはカナル型のムービーモードよりも映画鑑賞に適しているのではないかと思いました。
ムービーモードですが、音楽鑑賞で使用してもボーカルが頭全体に溢れて面白いです。
ゲームモード
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遅延テストアプリで確認してみたところOFFの状態で約0.4秒程の遅延があり、
ONにした状態で約0.1秒未満程まで減少した。(使用デバイスにより多少異なります)
カジュアルに楽しむ分にはゲームも問題無いかと思います。
気になった点
・イヤホンを探す機能
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イヤホン本体から音を鳴らす以外にも、地図が表示されイヤホンの位置情報表示にも対応しているようなのですが、記事公開時点ではまだ位置情報の取得が出来ず、うまく機能していない模様。
徐々にアップデートされているのでそのうち対応するかもしれません。
・マルチポイントの切替レスポンスがやや遅め
接続デバイスによっても変わるので一概には言えませんが先述した通り切替レスポンスはやや遅めなので、デバイスを頻繁に切り替える方でシームレスさを重視する方には他に選択肢があるかなと思います。切替レスポンスを重視しなければ普通に使いやすいです。
総評
※個人的見解です | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 |
装着感の快適さ | SOUNDPEATS UUイヤーカフイヤホン | HUAWEI FreeClip | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン | QCY Crossky C30 |
音質 | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン | HUAWEI FreeClip | SOUNDPEATS UUイヤーカフイヤホン | QCY Crossky C30 |
機能の充実度 | QCY Crossky C30 | SOUNDPEATS UUイヤーカフイヤホン | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン | HUAWEI FreeClip |
バッテリー・充電性能 | HUAWEI FreeClip | SOUNDPEATS UUイヤーカフイヤホン | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン | QCY Crossky C30 |
コスパ | SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン | SOUNDPEATS UUイヤーカフイヤホン (同率1位) | QCY Crossky C30 | HUAWEI FreeClip |
今作は『HUAWEI FreeClip』『QCY Crossky C30』をかなり意識したと思われるデザイン・機能性になっていて、完全にコスパイヤーカフイヤホンの覇権を取りに来たなという印象を受けました。
前回CCイヤーカフイヤホンをHUAWEI FreeClipとQCY Crossky C30と比較した際に2位以下にした装着感や機能の充実度、バッテリー性能が全て強化されていて、サウンドピーツはかなりユーザーの意見を参考にしているのだろうな、とも思います。
『HUAWEI FreeClip』の装着感、バッテリー性能、『QCY Crossky C30』の機能性を兼ね備え、更に価格はこの中で最も安価という、とんでもないコストパフォーマンスです。
個人的に音質に関しては僅差でCCイヤーカフイヤホンやHUAWEI FreeClipの方が良いと感じましたが、どれもレベルが高い中での3位なので音質はオープンイヤーの中でもかなり良いです。
CCイヤーカフイヤホンが発売された時点では、装着感ならHUAWEI FreeClip、機能の充実度ならQCY Crossky C30と、それぞれ突出した長所がありましたが、今作UUイヤーカフイヤホンは総合力がかなり高くバランスが良いです。
音・装着感が良く、機能が充実していて、長時間再生が可能で、安い。
使いさすさ、快適さ、コスパにおいては現状イヤーカフイヤホンの覇権モデルといって良いのではないでしょうか。
- 運動、長時間作業等のながら聴きに
- 機能が充実したイヤーカフイヤホンをお探しの方に
- コスパを重視される方に
おすすめです。