概要
TANCHJIMから発売されたUSB Type-C接続の有線イヤホン「BUNNY for Gaming」をレビューします。

BUNNY for Gamingは、既存の「BUNNY」をベースに、ゲーミング用途を意識したチューニングやDSP、マイク、専用アプリへの対応などを追加したモデルです。
単なるカラーバリエーションではなく、装着設計を引き継ぎながら、チューニングやケーブル、アプリなどを含めて大きく作り込まれています。
特に注目したいのが、付属ケーブルにDSPを内蔵し、専用アプリからイヤホンの音質を細かく調整できる点です。
ゲーミング向けモデルではありますが、実際に使用してみるとゲームだけでなく、音楽や動画、ASMRなど幅広いコンテンツに対応できるUSB Type-Cイヤホンに仕上がっていました。
スペック・製品仕様
| 項目 | スペック・仕様 |
| 製品名 | TANCHJIM BUNNY FOR GAMING(TYPE-C DSP GAMING IEM) |
| 想定価格 | 約US$30(約4,800円) |
| ドライバー | DMT5 G ダイナミックドライバー(ロングストローク設計) |
| 振動板 | ナノセラミック・ドーム複合振動板 |
| DSP(デジタルシグナルプロセッサ) | PureBridgeベース / 最大384 kHz / 32 bit |
| レイテンシー | ≤5ms(メーカー測定条件) |
| マイク | MEMSマイク(ゲイン調整・ノイズリダクション対応、ケーブル内蔵) |
| アプリ機能(App) | ゲーム別プリセット、バーチャル5.1 / 7.1ch、8バンドPEQ(パラメトリックイコライザー) |
| ケーブル素材 | 銀メッキ無酸素銅 |
| 接続端子 | USB Type-C |
| 対応機器 | USBオーディオ対応のスマートフォン、PC、タブレット ※iOS端末では、AndroidやPC側で事前に保存した設定を引き継いで使用可能。 |
内容物

- イヤホン本体
- イヤホンケーブル
- シリコンイヤーピース 2種類・計7組(1組装着済み)
- 巾着ケース
- 説明書類
イヤーピースはサイズや形状の異なるシリコンタイプが付属しており、好みに合わせて選択できます。

付属ケーブルは銀メッキOFCケーブルを採用。USB Type-Cプラグのみの展開となっており、ケーブル側にDSP、リモコンマイクを搭載しています。

外観・デザイン
イヤホン本体はクリアブラックをベースに、蛍光グリーンを組み合わせたカラーリングになっています。

ブラックとグリーンのコントラストが特徴的で、ゲーミングモデルらしい色使いでありながら派手すぎない使いやすいデザインです。
一方で、本体そのものはかなりコンパクト。

厚みも薄く、耳に装着した際に大きく飛び出しにくい形状になっています。
コネクター部分には少しくぼみがある仕様です。

搭載ドライバーはDMT55Gダイナミックドライバーとだけ表記されています。
装着感

BUNNY for Gamingの大きな特徴のひとつが、コンパクトな筐体による装着感です。
片側約3.3gという軽量設計に加え、本体自体も小型なので、耳に装着するとかなりすっきり収まります。
正面から見てもイヤホン本体が大きく飛び出しにくく、耳への収まりは良好です。

イヤーフックと合わせることで装着時の安定感も確保されています。
本体が薄型なので、横向きに寝転がって使用する場合にもイヤホンが耳に当たりにくく、長時間の使用にも向いています。(本体の破損や怪我に繋がる恐れがある為推奨はしません。)
また、本体が軽いため、長時間装着していても重量による負担を感じにくいのもメリットです。

ゲームだけでなく、音楽や動画などを長時間楽しみたい場合にも使いやすい装着感だと感じました。
音質
動画版ではバイノーラルマイクを用いてバーチャル試聴比較も行っています↓
ゲーミングイヤホンらしすぎない自然なバランス
ゲーミングイヤホンというと、足音などを聞き取りやすくするために高域を強調したり、低域を強くしたりと、ゲームに特化した極端なチューニングになっている製品もあります。
BUNNY for Gamingは、そうした極端な傾向はあまり感じません。
音の立ち上がり・立ち下がりが速く、ゲーム用途を意識したサウンドでありながら、音楽や動画を聴いても違和感のないバランスに仕上がっています。
そのため、ゲーム専用イヤホンというよりも、モニターイヤホンとしても優秀なサウンドだと感じました。
サウンドステージ
サウンドステージは横方向がやや広めで、縦方向は標準的という印象です。
定位感も良好で、ゲーム中の音の位置を把握しやすいサウンドになっています。
特に左右方向の広がりがあるため、ゲームでは周囲の音の位置関係を把握しやすく感じます。
専用アプリによる音質調整

BUNNY for Gamingの最大の特徴ともいえるのが、専用アプリによる音質調整です。
公式プリセットから音楽やエンタメ向けの設定をワンタップで適用できるほか、カスタムEQを使って自分好みの音に細かく調整できます。
しかも、アプリで設定したEQ情報はケーブル側に保存されます。
そのため、スマートフォンからケーブルを抜いて別の機器に接続した場合でも、設定したEQを維持した状態で使用できます。
つまり、イヤホンそのものではなく、DSPを内蔵したケーブル側に音質設定を書き込んで持ち運べるわけです。この仕様はかなり便利です。
ゲーム向けサウンド設定
ゲーム向けの設定も充実しています。
PC、スマートフォン、Nintendo Switchなど、主要なゲーム環境に合わせたイコライザー設定を利用できます。

FPSなどを意識した「タクティカル」系の設定では、足音の強調や銃声の聞き取りやすさを高める設定などが用意されています。

さらに、複数の項目から好みのものを選択して、自分好みに組み合わせることも可能です。
単純に「ゲーム向けに全体を底上げする」というだけではなく、自分が必要とする音だけを狙って調整できるのが特徴です。
5.1ch / 7.1chサラウンド

5.1chや7.1chサラウンドにも対応しています。
ざっくり説明すると、音の定位や空間表現をより立体的に感じられるようにするモードです。
さらに、それぞれのモードで空間表現の大きさなどを選択できるため、好みに合わせて調整できます。
ゲーム向けの機能ではありますが、音楽や動画、ASMRなど、さまざまなコンテンツでも利用できます。
カスタムEQとコミュニティ機能

専用アプリには、8バンド式のカスタムイコライザーも搭載されています。
周波数ごとの音量を細かく調整できるため、自分好みのサウンドを作り込むことが可能です。
さらに、作成したEQ設定はアプリ内のコミュニティへ投稿できます。
コミュニティにアップロードされたEQ設定は、ほかのユーザーもダウンロードして使用できます。
自分で一からEQを作るだけでなく、他のユーザーが作った設定を試せるのも面白いポイントです。
マイク性能
付属ケーブルにはインラインマイクが搭載されています。

また、専用アプリでマイク音声のゲイン調整まで可能です。
実際にマイクゲイン最大にして録音して確認したところ、若干のホワイトノイズは感じられましたが、音声自体はかなりクリアでした。
ボイスチャットや通話などにも十分利用できるマイクだと感じました。
総評

TANCHJIM BUNNY for Gamingは、ゲーミングイヤホンという名前から想像するよりも、かなり幅広い用途に対応できるUSB Type-Cイヤホンです。
コンパクトかつ軽量な本体による装着感の良さに加え、音質もゲーム専用に偏りすぎていません。
音楽や動画を普段使いするモニターイヤホンとしても使いやすく、ゲームでは定位感やDSPによる各種サウンド設定を活用できます。
そして最大の魅力は、付属DSPケーブルと専用アプリの組み合わせです。
プリセットEQだけでなく、カスタムEQ、ゲーム向けのサウンド設定、5.1ch/7.1chサラウンド、EQコミュニティなど、非常に多くの機能を利用できます。
さらに、調整した音質設定をケーブル側に保存できるため、別の機器へ接続しても設定を引き継げます。
ゲーミングイヤホンとしてはもちろん、ゲーム以外の音楽や動画、ASMRなどにも使える汎用性の高さが魅力です。
個人的には、ゲーミングイヤホンという括りだけで考えるのはもったいない製品だと感じました。
USB Type-Cイヤホンを探している人全般に候補として検討してほしいイヤホンです。

